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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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毎日のようにメディアで顔を見れるような売れ方をしていないので、今まで3回しか見たこと
のない「がーまるちょば」だけど、3度目にして、彼らの「サイレントコメディー Japan Tour 2014」を、神奈川芸術劇場
まで観に行ってしまった。

始まるやいなやライブ感満載で、のっけからどんどんお客を巻き込んでいく。
腰を折りながら申し訳なさそうに席を探す遅刻入場者がいれば、ピピーっと笛を吹いて
イエローカードを差し出す。そうかと思えば、本人たちは一言も発っすることなく、
魔法のような牽引力で私たちに「言葉の合唱」をさせる。

心地よい温度に温まった会場で、彼らの繰り広げる「言葉のない世界」がどんどん自然に
なってゆく。

ショウ最後の出し物、「サイレントドラマ」は、圧巻だった。
効果音や音楽が加わったパントマイムのみの演劇では、せりふのない分フル稼働した私たちの
想像力が、私たちの眠れる情緒を引き起こしてくれるようだ。

実体のないものをあるように見せるパントマイム。
そのパントマイムの中で、「死」というものが演じられる。
ここではいつものパントマイムの逆を行く。
舞台の上で存在する体が、存在しないかのように演じられる。
つまり、実体のあるものをないように見せるのだ。

死によって体を失っても想いは消えず、女性は愛する男性に会いに行く。
方や、愛する女性を失った悲しみの中に沈む男性。
二人の強い思いが、生と死のラインを超えたとき、オーティスレディングの
「I've been loving too long」が流れる。
これはちょっとズルい・・と思った。オーティスの声はそれだけで、人に涙を流させると
思うからだ。

すべてのプログラム終了後、がーまるちょばのHiro-ponとケッチは、何度もアンコールに
応えてくれた。ケッチが、最後に見えないロープを力いっぱい何度か引いたら、本当に
最後の幕がおりた。

紅潮した頬で劇場を後にして、せっかくなので中華街に戻ってお買い物をした。
がーまるちょばの写真はむやみに出せないので、中華街の色と匂いを閉じ込めた写真を
載せようと思います。

あ、あとね、がーまるちょばにおすぎとピーコのピーコさんがいらしてた。
とても上品な方でした。





































24日の金曜日、バレエレッスンの休憩時間に急いで着替え、
トウシューズクラスを受けずにその場を後にしたところから、私の
「お芝居」はもう始まっていた。すでに独立した子供達の「お母さん」
をすることは、今の私にとってはやりがいある「配役」をこなさせて
もらうようなものなのである。

 息子のお誕生日であるその日、車を運転しながら頭に浮かぶ夜ご飯の
メニューを取捨選択し、一通りイメージがまとまったところでスーパーに
向かった。

 誕生日だからと言って特別なメニューにするのは避けて、ごく日常の
ありきたりなものにしてみる。 大根ご飯 タイ風ピリ辛さつま揚げ
シーザーサラダ 茶碗蒸し・・ほとんどが子供たちが食べ飽きる程に、
何度もテーブルに並べてきた料理だ。



「ピリ辛さつま揚げ」だけは、最近作り始めたもので、豚ひき肉とはんぺんを
すりつぶしたものに、ニラ レモンの皮の千切り 塩コショウ・・をねっとりする
まで混ぜて、高温でカラッと揚げたあと、ナンプラー レモン汁 豆板醤
醤油 トマトケチャップ 砂糖 を混ぜたソースに付けて食べるのだけれど、
これが本当に美味しい。特に揚げたてが美味しい。

これらに昨日焼いたアップルパイをデザートに付けて、すべて完成。



夜中に娘が合流したことで、正月元旦以来の「4人と一匹」という完璧な家族の形を
復元することができた。こうなると、私の「母親役」は、大根役者でありながらも
にわかに活気を帯びて、夜中からベーグルの材料を混ぜ合わせ、でももう眠りたい
ので、冷蔵庫にあとのことは任せて、低温発酵を進めてもらうことにした。

翌日、焼きたてのベーグルに、ガーリックとハーブのクリームチーズとブラック
ペッパーハムを載せて、珈琲物語で買った冬ブレンドを淹れ、朝食にする。
昨日の残りのサラダがあったので、幾分楽ちんだった。



お昼、どこか美味しいものを食べに行こうか、ということになる。スマホで検索
して、イタリアンのお店を見つける。ここで、ダンナが「悪寒がする。」と言って
脱落。とても残念だけれど、3人と一匹で出かけることにする。
公園をお散歩して、テラス席でハルも連れて食事をする。
牡蠣のリゾットとピッツアが絶品だった。





「熱があっても、お鍋なら食べられるよね。」とそのあとスーパーに行って
キムチ鍋の材料を揃える。キムチ鍋を作る。ダンナはちょっと食べてあとは
寝っぱなし。 「オヤジ、お大事にね・・」と行って、子供たちが帰る。

さて、「母親役」を終えた私は、間髪を入れず「優しい妻役」に切り替える。
ポテトサラダが食べたい・・と言えばポテトサラダを作り、りんごが食べたい・・
と言えば買ってくる。クリームシチューなら食欲が湧きそうだ・・と言われて
クリームシチューを作る。

月曜病欠後の今日の朝、いつもどおり駅まで
ダンナを送り、私の目のぎっちり詰まった役柄が終了し、普段の私に戻った。
冬真っ盛り。風が吹くのと吹かないのでは体感温度が全然違う。
ゴジラのように白い息を吐いていたとしても、風さえなければ体のこわばりも
いくらか緩み、足元にあった視線を上げて遠くを見ようとするものらしい。

明日あさっては気温も上がり、4月上旬並のあたたかさ・・と天気予報で言って
いた。その気温が、すでに小さな丸みを形作っている木の枝の蕾に勘違いを促して、
開花時期が大幅にずれないことを切に望む。
だってやっぱり花は「その時どき」に咲いて欲しいから。

修理に出していたカメラがやっと戻ってきた。
手に感じるズシッとした重みが久々で、なんとも嬉しいのだけれど、「もう二度と
落とすまい」という呪文のような決意が、写真を撮る動作を不器用にさせる。

カメラを通して見えたものは、ほとんどが「冬枯れ」の、色のない景色である。
色の少ない世界に身を置いてシャッターを切っていると、キーンとした音が
聞こえてくる。しばらくすると木枯らしがびゅんと吹き、指先がかじかんだ。

この冬の音、この寒さを写真に写したい。そう思いながら撮った写真たちです。























短縮された単語「スマホ」をきちんと元に戻すと、「スマートフォン」であることは
知っていたけれど、それは私にとって単なる言葉の響きであって、じゃあ実際どれほど
「スマート」・・つまり「賢い」のかなんて考えたこともなかった。

 自分で「スマホ」を持つようになって一番驚いたのは、その音声認識力の凄さである。
「Siri」を呼び出しマイクに向かって何か質問を投げかけると、このとてつもなく賢く
忠実なヤツは、「はい、ご主人様・・」とばかりに答えをみつけるべくフル稼働し、
できる限りの答えを音声と共に画面上にも差し出してくれる。

「誰々の住所をすぐ教えてください。」と話しかけると、素早く引っ張り出し
礼儀正しく示してくれる。そう言えばスマホのCMの中で、スマホが擬人化されて
いたけれど、今思えばあのCMはちっとも大げさではなくて、「本当に渡辺謙さんが
中に入っているかもしれない。」と真面目に考えてしまいそうな自分がいて恐いのだ。

例えば、「トルコの首都はどこですか?」と早口で聞いても、一秒もかからずに、
美しい明瞭な声で「トルコの首都はアンカラです。」と応えてくれる。
おまけに世界地図の一点がピンで示されていて、簡単な国の説明が添えられた地理情報
までも与えてくれる。まさに「ひょえ~!(驚)」である。

賢すぎる出来すぎる部下を持ってしまった私は、ただただ圧倒されていて、どういう
関係性を持てばいいのか今のところ途方にくれている。
なんという偉大な発明。

でも、スマホのようなこんな隙のない発明が、ちょっと可愛げに欠けているのでは・・
と思ってしまうのは、私が「発明」という言葉の中に、どこか胡散臭さやユーモアを
求めているからだと思う。

四半世紀前に、「イカすバンド天国」・・通称「いか天」という、バンドのためのオーディション番組があって、そこに「サイバーニューニュー」というバンドが出てきたことがある。

サイバーニューニューの衣装はそれはそれは奇抜で、甲冑を身にまとったような出で立ちで、肩からニョキッと出たホース状のものから、演奏がピークを迎えるたびに、モクモクと煙が出たりしていたのだ。

司会者に衣装のことを聞かれたボーカルの人は、「全てお父さんの発明です。」と言った。
「ほかにお父さんはどんなものを発明しているのですか?」と聞かれて出てきた単語が、
「サザエぼん・・」。彼はそう言い放ったあとに、身につけている「サザエぼん」の
アップリケを素早く見せてくれた。
それはあろうことか、頭がサザエさんで、顔がバカボンのパパだったのだ。
お父さんの発明のポイントは、「いいものといいものをあわせると、1+1が3にも4にも
5にもなる。」ということらしい。

サイバーニューニューの音楽がどんな音楽だったのか、ちっとも覚えていないのに、
私はこのエピソードを25年経った今でも忘れていないところを見ると、よっぽど
当時衝撃的だったのだろう。

ところで、スマホの手ごわい「Siri」を呼び出して、「私はあなたを愛しています。」と
言ってみた。

間髪を入れず、冷ややかな声で、「それはどうも・・」と返ってきた。



元旦にカメラを落とし、修理に4万円かかると言われて絶句して、
でもやはり背に腹は代えられぬ・・と修理依頼してから2週間が経った。
数日前に留守電にメーカーの正式な修理代金のお知らせが入っていた。
その肝心な部分「1万2千円」を聞くやいなや、私は声をあげて一人万歳
をしてしまった。

覚悟していた出費が半分以下になったので、カメラが収まる斜めがけのバッグを
購入した。ちょうどハル(ミニチュアダックス犬)位の大きさの収納部分を、普段は背中
に置いといて、必要あらばくるりとお腹側に向けて容易にジッパーの開け閉めや物の出し
入れができるすぐれものである。

連休中にもう一つドラマチックな買い物をした。
私には一生必要ないかもしれないと思っていたスマートフォンを、ダンナの機種変更に
便乗して私も買ってもらったのだ。

今、この「買ってもらう」ことをとても素直に喜ぶ自分がいる。
不思議な感覚。若い時にはなかったな。
自分のものは自分で稼いだお金で買うほうが、すっきりした気分でいられたからだ。

人との関係は、依存し合うことで発展する部分もあるのだと思う。
もちろん精神的な独立は、大人にとって必要なことだと思うけど、寄っかかったり
寄りかかられたりが適度にバランスよくあると、関係性がとても柔らかくなる。

子供たちにはスマホの事、まだ知らせてないんだ。
「Chieには使いこなせないから、ガラパゴス携帯で十分だよ・・」
とふたりに揃って言われて、確かにそうだ・・と思っていた。
でも買っちゃったんだから、スマートにタッピングして、アプリとか使っちゃお。

「え~。うっそお~。」とか、子供たちがビックリしたら、より嬉しい。




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