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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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霧雨が降っています。
このところの暖かい気候とこの雨で、しつこく道路の片隅に残っていた雪の塊も
視界から消え去った。

雪は溶けても、あの大雪の日の衝撃は、今少しの間 人の話題にのっかり続ける
ようだ。昨日の稽古の合間に、バレエの先生も友達も、それぞれにその時の
ことを思い出しては、ため息をつくように雪の日のことを語ってくれていた。
「しょうがないから職場まで一時間以上かけて歩いたのよ・・」
「雪の上を歩くというのは、思うよりずっと時間がかかって大変なのよね・・」

我が家でも、ダンナが雪の日のことを数日前に話していた。
あの日混乱を避けるために、早めに会社から切り上げて乗ったバスでの
出来事を話してくれたのだが、このところそのことがずっ~と私の頭に引っかかり
続けている。

早帰りの人で、すでにそのバスはギュウギュウ詰めになっていたそうだ。
運転手さんはこれ以上人を乗せるのは危険だと判断し、次のバス停で待っていた
ご婦人に、丁寧にその旨を伝えた。そのご婦人は、「みんなが少しづつ詰めれば一人
くらいのスペースは空けられるはず、なんでそんな意地悪をするのだ。」と頑として
譲らず、5分くらい押し問答が続いたそうだ。

ご婦人は最後には諦め、バスは発車する。

このエピソードから、私はイギリスの豪華客船タイタニック号のことを思い出す。
沈没が避けられない状況での人々のパニックは想像の範囲を超えている。
クルーによって救命ボートへの移動が誘導されたとき、子供と女性が優先されることに
納得がいかず、立派で裕福そうな一人のジェントルマンが叫んだという。
「俺は地位も名誉もお金もある人間なんだ!誰よりも先に助けられるべきだ。
お金ならいくらでも出す。 」と。

人間は、危機に直面することなく平穏無事に生きている限り、動物として奥底に根付
いている「自分の生を守る本能」が醜い姿で引き出されることはそうそうない。

自分の命が危険にさらされた時に、人を押しのけても助かりたい・・と思うのが人間
本来の本能ならば、それをコントロールする理性というわずかな力でこの世の中は
危なげに均衡を保っているとも言える。

戦争での悲惨な出来事の数々も、危機的状況に直面したことで、本来影を潜めている
人間の本質性が大きく引っ張り出され、その時代の大義名分、興奮状況と相まって、
残酷な行いを正当化する方向に突っ走っていったに違いない。
美化されがちな「自分の命を惜しまない」という本能にまったく相反する行動も、
まったく逆方向ではあるけれど、その悲しい極端性には変わりない。

沈みかけてるタイタニック号に乗っている自分がいる。
さて私はどうするのだろうか? パニックになって泣きわめき、人を押しのけても
助かろうとするのか。それともあらゆる恐怖と戦いながら目の前にある運命を
受け入れ、最後まで気高き人間でいようとするのか・・ まったく自信がない。

隠れている自分の本質に目を逸らさず、生きていこうと思っている。



所々に残っている雪の塊も、日毎に小さくなっていく。
明日からは、春を感じる気候になると、お天気お姉さんが言っていた。
これで路上の雪も一気に消えてしまうことだろう。

土曜日 梅林を見にふるさと村に行ったら、人の行き来が少ないせいだろう、
しこたま雪が残っていた。歩きづらくて苦労したけれど、「雪と梅の花」
のコンビネーションはなかなか見ごたえがあった。







昨日は休みの娘を誘って、近くのギャラリー主催の「戦争とカメラ」という
展示会に行ってきた。写真の記録性が戦争とカメラを近づけ、航空カメラ
による敵陣視察調査の可能性が、カメラを兵器に変えていった・・と
資料に書いてあった。ハイスピード写真も軍事と結びついて進化してきた
らしい。

そこにある状況を、目の前にある形を、正確に記録的につぶさに写し取る。
というカメラの能力の側面に、ほとんど意識を向けていなかった私は、改めて
カメラの冷静沈着な能力の凄さに意識を向けることになる。







始まる前に楽しみにしていたのとは違う感じで、今ソチオリンピック
を見ている。

オリンピックに出場するまでに、すべての選手が血のにじむような努力を重ねて来たにも
かかわらず、結果はくっきりと明暗が分かれてしまう。この当たり前のことを、今回の
オリンピックではなぜだか私は楽しめないでいる。自分の精神状態のせいなのかな。

例えばフィギュアスケート。ジャンプの成功ばかりに焦点が当てられているようで
すっきりしない。こちらから見れば、ジャンプは全体の流れ、表現力の一部分であって、
ひとつのツールに過ぎないはずなのに、何よりも大きな顔をしだしてそればっかりに
なっているように思えるからだ。

羽生結弦くんの金メダルを喜びながら、高橋大輔くんのスケートに心を動かされている
自分がいた。彼ほど音楽を身体に響かせて滑るスケーターはいないんじゃないかと思う。
「失敗をしない。」「パーフェクトな演技」に焦点を当てるのではなく、真央ちゃんに
も物語を語るように、そしてそれをそっと手放して私たちに届けるかのように、滑って
欲しい。

ひたむきでまじめなアスリートを追い詰めてしまうのも、いつも私たち大人だ。
喜んで泣く人。悔しくて泣く人。様々な感情のいろんな涙を見てきたけれど、どの涙も
美しい。







体力の低下が激しいいつもの二月。
体力がなくなってくると、自然と自己評価が底辺をさまよい始める。

昨日はすごく嬉しいことがあったのに、そこから抜け出るきっかけにはならなかった。
家庭教師をしていた生徒さんの大学受験が思いのほか(これは失礼かな・・)
うまく行き、いままで受けた5大学全て合格して第一希望の大学に進むことが決まった。
「ありがとうございました。」と生徒のお母様にも何度も言ってもらって、
「本当に良かったですね。」と、私もすごく嬉しくてほっとしたのに、その電話を
切ったあと、ドーンと暗闇に引き戻る。

実の兄の躁鬱の激しさを見るにつけ、私にも少しはその気があってもおかしくないと
思うところもあるのだ。

こういう時期の私の脳みそは、粘っこい半透明の膜が絡みついているような重苦しさが
あって、嬉しいことがあっても、喜び嬉しさに健康的に反応する前に、その膜がそれらを
全て絡みとってしまう。

知人に日頃の感謝の気持ちを表すためにバレンタインの手作りチョコレートケーキを渡し
たら、唖然とするくらい喜んでくれた。「至福の時 幸せ 芸術品 感謝」とその喜びを
あらわすその人を、実はその時私は羨ましくてしょうがなかったんだ。
その元を作ったのは自分なのに。何かが自分の中でつながらない。
体のどこかに絶縁体が潜在しているよう。

ま、いつものことだから・・と諦める努力をしながら、とても非生産的な生活をしていた。

昨日ゴロゴロしながら「Earth」という映画を観た。
野生の動物たちの、生と死の狭間にいるような過酷な日常を目の当たりにした。
普段から「恥ずかしい・・」という気持ちが他の気持ちを圧倒し気味の私の心は、動物
たちの「生への真剣さ 真面目さ」に出会ってより恥ずかしくなった。

ヒョウがガゼルを追う。じわりじわりとその差が詰まっていく。
スローで映し出されるその場面に、不思議と残酷さを感じることはなかった。
ヒョウの爪がガゼルに触れるその時、そこに予想もしない「慈悲と敬意」が見えた。
とても大切なものをあつかうように、前足をガゼルにのせる。
抱きかかえるように押さえ込み、首元を一気に噛む。

長年やってきた家庭教師を一段落させて、これからどっちの方向に向いていくのか
まったくわからない。ちょっとお休みして考えてみようと思う。


ちゃくちゃくと雪景色への完成度が高まる屋外を気にしながら、テレビで冬季オリンピック
を観ていた。

スケボースロープスタイルやスキージャンプなどの選手が空中に勢いよく放り出てから
の数秒間、思わず息を止めてしまっている自分がいる。
人間行動のある限界線を超えると、そこに強烈なインパクトが生じて、時が一瞬止まるの
ではないかとさえ思ってしまう。
例えばこれを、江戸時代の人が目の当たりにしたとしたら、鳥人間の存在に恐れおののくに
違いない。

モーグルの上村愛子選手。過去4回のオリンピックで一段一段順位を上げて、その順番通りに
行けば今回は銅メダルのはずだった。でも、同じ4位でも、4年前の4位と今年の4位では価値
が全く違う。輝かしい感動的な4位だったと思う。

土曜日午前 雪が激しくなる中、重装備でハルを散歩に連れて行く。
だんだんと吹雪がひどくなり、目も開けていられなくなったので、諦めてすごすごと
家へ戻ってきた。

その隙に数枚撮った雪景色の写真を載せようと思います。


































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