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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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こんな気持ちになったことないから・・。
ならせてくれてありがとう!

私は愛犬ハルを目の前にして、私の知りうる限りの愛情表現をこれでもか、というほど
口にした後、上の言葉で締めくくる。

自分の子供に対して愛情がなかったわけじゃないけど、ちゃんと育てなきゃ・・みたいな
肩ひじ張った責任感みたいなものが邪魔をして、無条件の愛情を感じる余裕がなかったのかも
しれない。

ハルの場合は、別に社会不適応でも、我が家で楽しく過ごせればそれでいいのだから。
うんちとおしっこはここでね・・位の事さえマスターしてくれたら、あとは君のままでいて
ちょうだい。君のままの存在があたしの幸せなの・・ってことになる。

そうやって過ごしていたらもうすでに12年も経ってしまった。
今年13歳になるハル。
10歳超えてから、かわいいに加速度がつき、思いが増していく。
大丈夫かな?と心配になる。
ハルがいなくなったら私は壊れるんじゃないだろうかと。

こんな気持ちにならせてくれたのはハルだけなんだもの。
お互いの思いが絡み合って積み重ねてきたんだもの。

表面上は別れに見えてもそれは別れじゃない。
私はそう思う。
10歳を越え、より可愛さが増していく、我が家の愛犬ハル。

人間の年にして60ちょい前位かな・・ちょうど私たちと同年代。なのだけれど、
生物学的な事実はどうであれ、私にとってそんなこと全然関係ない。
犬の専門家に怒られそうだが、いつの時でも彼は、私の愛すべき Baby なのだ。


例えば、一番幸せな時間は何ですか?・・と聞かれたら、なかなか一つには絞りづらいのが
現状だ。

大好きなバスソルトを入れてお風呂に浸かって、はあ~っなんてため息ついてるとき。
家でダンナや自分が作った何てことないおかずがおいしかったとき。
教えてるクラスで、生徒さん達が楽しげにしていたりリラックスしていたりするのを
肌で感じたとき。等々、たくさんあるけど、ハルとのスキンシップはすごい勢いでそれ
らの上位に食い込んでゆく。

今日のような寒さは、幸せのひとつの必要条件かもしれない。
ホットカーペットの上にハルを呼ぶ。
従順に、私めがけてやって来たハルを、両腕に抱えてごろんと横になる。

程なく、ハルは私の腕の中で安らかな寝息をたて始める。
これでもかってくらいの至近距離で、私はハルを感じている。
自分の頬を彼のマズルにぴったり合わせる。
あまりに近すぎてハルの毛並みがぼやける程だ。

ハルが呼吸をするたびに、じんわりと温かな毛並みが膨らみ、そして落ち着く。また膨らむ。
スースーというくもりなき音。このハルのぬくもりと穏やかなリズムに自分のすべてを
預けた時、私はこの世で一番幸せな人間になることができるのだ。

歳を取り、私たちを追い越してゆくハルは、私たちに様々なことを教え続けてくれるのだろう。
私はそれらの何もかも、ひとつも取り逃さず、すべてを受け取りたい。

一時期枯れそうだったブーゲンビリアが、去年の暮れからずっと豪華なピンクに色づいて
目を楽しませてくれている。

これまでハルの写真を大量に撮ってきた娘が、ブーゲンビリアの花びらとハルの写真を
撮ってくれた。私のお気に入りの写真のひとつである。

そして、この写真を見ながら、こんなにピンクのお花が似合う年寄ワンコはそうそういないな。と、改めてハルを見直すのだ。









快食快便だったハルのお通じが、最近かんばしくない。
散歩中のハルが、もぞもぞと背中を丸め、お尻を下げだすと、即座に私はお散歩バック
から袋を取り出し、ハルの「落し物」を瞬時に拾い上げられるように身構えたものだ。
ハルの健康的な落し物は、実の所、私の気持ちを不思議な満足感で満たしてくれていた。

でも今は状況がずいぶん変わってしまった。
ハルがそのポーズをとっても私はすぐに動き出さない。
本当に出るまでに時間がかかるからだ。
苦戦しているハルを見るのはつらいことだ。
背中を丸めていきんでいるにもかかわらず、ハルのお尻はウンともスンとも言わない。
散歩中に「エアーうんち」を繰り返すこともしばしば。

フードを変えたり、お湯でふやかしたり、でも今のところまだ苦戦中。
少し刺激を与えてみたらどうだろう。と考えて、しっぽの上あたりから肛門回りを手のひら
で包みこみ、ぎゅっぎゅっとマッサージを試みた。刺激が功を奏したようで、無事開通。
ただし形がちょっとひらぺったくなってしまったけれど。

ハルも今年の7月で10歳になる。
最近見た犬の人間年齢換算表によると、ハルは我々と同じ56歳ということらしい。
3人とも同い年の私たち。

でもこれから先は、ハルがどんどん我々を追い越してゆくのは必至だ。
ハルが我々の人生(犬生?)の先輩になる。
それならばハルにいろいろ教わろう。生きること。歳をとること。死ぬこと。

これから起こることすべてを、ハルは自然に受け入れていくに違いない。
今までもそうであったように。

生 と 死。 
人間感情的には正反対のものにみえるけど、インドヨガ哲学では、
生と死はまったく等しいものだという。

何とかその境地にたどり着きたいものだ。










ジェルネイルをしてから10日も経つと、爪の生え際のところに生まれたばかりの
爪の部分が、新しく3ミリ程顔を覗かせているのがわかる。

新しさを今だに生み出してくれている「着実に仕事する自分の体」にハッとする。
それにしても体の変化ってとてもゆっくりよね。年を取るのだって年月をかけて
ゆっくりゆっくり積み重なっていくわけで。

事故や病気で故障したり、大きな手術をしない限り、「からだ」の変化はいつも面白い
ほどにゆっくりで、毎日一緒にいる家族などはその微細な変化に気づかぬままに日々を
過ごしがちだ。ある日、昔の写真を否応なく突きつけられて、お互いの変わりように初めて
気づき、過ごしてきた長い年月を振り返る、というようなものだろう。

ハルはその点ワンコだから、悲しいかな人間よりも老化の速度が早いはず。
でも私にとってのハルはどんな時でもちっちゃな子犬のよう。そのように見えるだけではなく、
ずっとそのように接して来てしまった・・そう、この大切な8年間。

今日は7月6日、ハルのお誕生日です。今日で9歳になりました。

7歳をこえた頃から、ドライフードもシニアに変えて、最近は白内障予防の目薬にまで
及んでいる。獣医さんの健康チェックで、「問題はありません」と言ってもらえたのだけれ
ど、最近とてもまぶしそうな表情をよくするので、心配になって目薬を購入したのだ。

歯磨きさえも嫌がるハルに目薬なんて・・というのは、杞憂に終わり、今では、
「ハル~、お目めの時間よ~」というと、ビューンと飛んできて私の前にコロリと横向きに
なるほどお気に入りの時間になってくれた。目が潤う感覚が、ハルはとっても好きみたい。

これで調子に乗った私は、お散歩時の犬用ゴーグルまで買ってしまった。
が、これはまったく予想を裏切ってはくれなかった。目の上にのせた後30秒くらい固まって、
ふと我に帰るとすぐに前足ではずしてしまう。しょうがない。これはカッコだけのヘアーバン
ドとしてたまに使うか・・。

9歳か・・。まだまだ元気に見えるハルも確実に年を取っているということだ。
飼い主の私は、万全なサポート体制で彼を見守り、ハルが健康で楽しい日々を少しでも長く
送れるように行動し、ただ願うだけだ。









歳とともに涙腺が緩んでくると人は言うけれど、私の流す涙の量に関して言えば
以前に比べてそんなに大きな違いがあるとは思わない。
違いがあるとすれば、涙と結びつきやすい感情の種類が、若い時とは
ずいぶん違っているということだ。

若い時は、悲しみだったり怒りだったりと、負の感情でよく泣いたものだ。
悲しくてもあまり泣かず、怒って泣くなど皆無と言える今は、その空きスペース
を埋めるように不思議な涙が増えた気がする。

「かわいい」「愛おしい」という類の形容詞を使う時、人は優しい穏やかな表情
をたたえているに違いない。愛犬の寝顔を目の前にして、平和で、ひとつの塵もない澄み
切った心で、「ハル、かわいいね・・」と私はその時つぶやいていた。

ハルの温かい寝息が私の頬を規則的になでる。その安心しきった小さな寝姿をじっと眺めている
うちに、私の目から温かな涙が流れ落ちた。

「可愛くて泣く」という、とても心地よい涙は、若さを手放したかわりに得ることのできる、
ささやかな特権なのかもしれない。

でも私はわかってるんだ。この涙はそんなに単純なものではないことを。
この涙の背景には、ハルのその無力さと健気さに助けられてきた日々への感謝の思いがある。
そして何よりも、その日々が永遠には続かないことをどこかで覚悟している私が、その
ことに気づかぬふりをして、ただひたすら彼をかわいくいとおしく思って泣くのである。

この文章を書きながら、また私は泣いている。
これだけ私の感情を揺さぶることのできるあの小さな生き物は、いったい何者だろう?
この感情の揺さぶられ加減は、まるで恋愛だ。

恋をすると人が弱点をたくさん抱えるように、ハルは私の弱点そのものです。
かわいい いとおしい は、恐い さみしい と同義語になりえることも、大人になって
から知った不思議な矛盾です。



















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