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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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 ちょっぴり泣き顔で空気をふるわせる あたたかな低音。

 さび色の音符、はじかれて あたりは鎮静の湖。

 私の細胞がにわかにうるおい ほんのり露色に染まる。

 何度も聴いてきた あのやさしい旋律。

 チェロの言葉とあなたの思いが出逢う運命。

 大地を護る神と空駆けめぐる鳥が、ま新しい光の糸をつむぐように。

 ほころびのない そのひとつの かたち を
 
 そっと 手にとってみた。
「スパイディー」が「スパイダーマン」の愛称であると知っている人たちに、遅ればせながら私も仲間入りさせてもらった。

数年前に映画宣伝用のクライマックスシーンを見て、それ以来ずっと子供向けの映画だと思っていた。
たぶん、あの赤い全身タイツ姿が、息子が昔夢中になっていたゴレンジャーに似ているからだと思う。

テレビ放映時に さわりだけ、と見始めたら、そのまま最後まで観てしまった。
これがけっこう面白かったのだ。おまけに憂鬱な気分をちょっと元気にしてくれた。

悪役が憎めない・・というのは、単純なストーリーを繊細にしてくれる。
登場人物たちの感情とその交錯を、丁寧に描くことによって、スパイダーマンを単なるヒーロー物で終わらせていない。

第一作目に、ピーターがスパイダーマンとしての力を得て、ビルの壁をヒタヒタとすごい速さで這い上がったり、クモの糸をターザンのロープのように扱って、連立する高層ビルの空間を、自由自在に飛び回るシーンがある。

糸を使わなくても 彼の跳躍力は半端じゃなくて、高層ビルから高層ビルへ ホップ ステップ ジャンプと、それは見事な放物線を空に描く。

ビルからビルへ飛び移る時の、その爽快さ。それは私も知ってるよ。ともしも言ったら、みんなきっと大丈夫? と心配顔になってくれることだろう。

夢の話だから大丈夫よ。

数年前の話になるけど、その時見た夢の中で、私は確かにビルからビルへ軽々と飛び移っていたのだ。 飛んでいる最中に、これは夢かもしれない。と思いながら、思い切り楽しんじゃお・・と動きをより大胆にしたこともちゃんと覚えている。

あれからバカみたいに実現不可能な夢を追い続け、せめてもう一度同じ夢を見てみたいと切に願いながら、ずっとかなわぬ夢のまま。

だからというわけじゃないけど、彼が飛ぶのを見ていたら、夢ではなくて、自分も空を翔けめぐったような気になっていた。








 
我が家の朝の様子が昨日までと違っていた。
いつもの 二人と一匹の朝食時間に、今日は 娘も息子もすでに身支度を整え、リビングをうろうろしていた。

見慣れない状況に、「なんか部屋が狭いなあ、今日は。」と主人がぼっそり言った。

 今日から社会人の仲間入りをする二人。
稼ぎ始めたら家を出なさいね。とずっと言っては来たものの、「もう少しお金を貯めないと実際の話出れないよ・・」と言われて、それもそうだと簡単に納得。

 午後、バレエから家に帰ってきても、そこには だらだらと寝っころがってパソコン画面に釘付けになっている二人がいない。そうだ、彼らは働いているのだ! 何だ、この嬉しい感覚は。

 ゆっくりと一人でお昼を食べ、録画しておいた「さよなら幼稚園」を見だした。
こ、これは、すごく良くできた素晴らしいドラマなんじゃないか・・と驚き始めたところ、ピンポーン とインターフォンが鳴った。

 受話器を取ってみると、「お久しぶりー!ちょっと近くまで来たので寄ってみたの。」と懐かしい声が聞こえた。

まだ下の息子の影も形もない、娘が一才の頃に住んでいたアパートのお隣さんが、突然訪ねてくださったのだ。あの当時小学校の2年生だった娘さんも素敵な女性になって目の前に現われた。

「顔を見に来ただけだから。」と、ほんの20分くらいのおしゃべりに、ぎっちり懐かしばなしを盛り込んで、また今度はゆっくり遊びに来てね。と車を見送った。

 懐かしさに占領されてぼんやりした後、「さよなら幼稚園」の続きに戻った。
ちょっと無理無理戻ったにもかかわらず、もう次の瞬間には引き込まれていた。

 こどもの目線で映し出される街中の風景。子供達が交わすちょっと今時でかわいらしい会話。ストーリー展開の自然さ。脇役の充実。岸辺一徳さんのホームレス・・やはりいいです。そして 片桐はいりさん。いしだあゆみさん。

 そして、誰もが心を盗まれてしまうほど可愛い芦田愛菜ちゃん。
怖いのは、可愛いだけでなく演技も大人顔負け・・というか大人にはできない種類のすごさ。その愛菜ちゃんが、他の4人のこれまた強力な子役さんを引き連れて出ずっぱりなのだから、目が離せなかった。

 途中放送事故があったのが残念で、少しの間中断したりすでに放送された場面に戻ってしまったりと、おかしなことが起こってしまった。でもこれならもう一回ちゃんと放送されるかな。

 可愛い とか 泣ける というよりも、しみじみと心に感じるドラマでした。

 
 

 


 

 
「希望」とか「正義」みたいな度でかい言葉は、使い方を間違えると、とてもうそ臭く聞こえるんじゃないかと思う・・けど、単純な自分が好きな映画は、このような度でかい言葉が軸にどーんと存在しているものが多い。という事実。

 数日前に「ごくせん the movie」がテレビで放映されるのを知って、しっかり録画した私。今までの同テレビドラマシリーズは、再放送で全部観ていたし、映画宣伝時も「行かないけど、行きたいなあ。」と思いながらコマーシャル映像を横目で見ていたのだ。

 子供達に言わせると、「ごくせん」に夢中になっている私は ダサイ そうだ。
何でだろう? 面白いし感動するじゃん。

 だってヤンクミが言うことは、いつだって正しいもん。
それにあんなに強いはずあるわけない。と思いながらも、根性の曲がったやつらを片っ端から投げ倒すシーンは、ほんと心がスッキリするし。

 今回の映画では、今までの卒業生もたくさん登場して、ごくせんファンとしては、かなりの喜びであった。

 この人の「基準」が好き・・と私が思える映画の主人公は、ヤンクミの他に、例えば「スパングリッシュ」「ショコラ」「マルタのやさしい刺繍」に出てくる女性たちである。 

 どんな逆境にあっても、自分を失うことなく、しなるような強さと包容力を併せ持つ彼女達に、希望 と 正義 を見つけるのである。 
 ひとつの映画を観終わってしみじみ感じた。「世の中の、善良な市民である」人の一生は、日常を積み重ねた末、何事もなかったように終わるんだなって。

 以前DVDレンタルでいつか借りようと思っていた「歩いても 歩いても」が、テレビで放映されていた。

 徹底されていたのは、最初から最後まで 物事や登場人物を取り立てて、ドラマチックにしたり美化したりということが、毛嫌いするように排除されていたことだ。

 つまり最初から最後まで何か大きな盛り上がりがあるわけでもなく、家族間のやりとりが坦々と織り込まれていく。

 長年していた開業医を引退した後、どこか身の置き所がなく、どうかすると診察室にこもってしまう父。

 明るくてきぱきと毎日働きながら、過去の悲しみや怒りが どこかでふつふつ鳴っているのを敢えて聞きながら生活しているような母。

 溺れている子供を、自分の命とひきかえに助けた長男の命日に、このふたりの元に、娘夫婦と息子夫婦が子連れで戻ってくる。

 実家を二世帯住宅に建て替えて住み込もうと、台所仕事をしながら母親を説得にかかるようなちゃっかりとしたところがありつつも、あたりさわりなくお茶目に人との距離をとれる長女。そしてその夫。

 跡取りになるはずだった長男に、どこか引け目を感じながら、その長男に思い入れていたかたくなな父に、反発して生きてきた次男。

 夫を失い、息子を連れて再婚した次男の嫁。そして孫達。

 血縁関係であるからこその葛藤や我慢から時折言い合ったり、血縁関係であるからこその共感と愛情があったり、登場人物の吐く言葉は、実に現実的だった。

 ラストシーンは、娘が一人増えた次男家族が、父母のお墓参りをする場面となっている。さっきまで子供達夫婦を見送り、歩いていた老夫婦が、次の場面ではお墓に入っている。時間的な経過が映画的にはもちろんあるのだろうが、人生ってこんな感じに終わるのだなとしみじみ感じたのだ。

 タイトルの「歩いても 歩いても」は、ブルーライト横浜の歌詞だった。
浮気をしている夫の鼻歌、「ブルーライト横浜」のレコードを、突き止めた浮気現場からの帰り道に買い求め、聴いていた母親。

 今、同じお墓に入り、すべての出来事は、風化の一途をだとるのだろう。



 

 






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