突然ですが、 過ぎたるは猶及ばざるが如し・・という言葉があるけれど、私個人にとっては
そのあたりの事情、かなり違ってくるんです。
過ぎたる　と　及ばざる　は私にとって同等ではなく、過ぎるのは足りないよりよっぽど嫌だし
まずいのです。

　まず簡単なところで言うと、私はお腹いっぱいという状態が苦しくて嫌いだ。
好物を目の前にすると、美味しい記憶が私を占領して食べ過ぎてしまいがち・・なのだけれど、その場合、すぐに後悔がやって来る。数分後には気持ち悪くなってげんなりしまうからだ。

もうあと少しだけ食べたいなあ・・と思うところでストップしておくのが自分にとってのベストポイントであり、幸せのピークであることを、何十年間何度も何度も失敗した挙句やっと悟る
ことができました。学ぶのがホント遅くて。

食べ物の硬さは人によって好みが分かれるのでしょうが、私は全般的にアルデンテ好き。
我が家の常備食で毎朝食べているブロッコリーも、食べた時に「コリッ」と音がするぐらいの硬さがお気に入り。

数日前ブロッコリーを茹でながら、つい他の用事をしてしまい、茹ですぎてしまった。
慌てて湯切りした時にはすでに遅く、くすんだ緑色に変色してしまっていた。
恐る恐る子房ひとつ持ち上げてみると、ほろっと崩れ、バラバラと下に落ちた。
それを見た私は、自分の心も一瞬バラバラになったかと思う程の打撃を受けた。

ブロッコリーを茹ですぎた・・という些細な失敗が私の頭上の重たい暗雲となり、しつこい程
に私から去ろうとしなかった。

パンの発酵も然り。
発酵時間が足りないのはまあまあ許容範囲内なのだが、発酵し過ぎはいただけない。
昨日はゴマのパンを微妙に発酵しすぎたと思う。ゴマの香りで何とか誤魔化せたけど。

つまるところ、個人的な教訓として・・自分は、足りないのは割合平気だけど　(ブロッコリー
なら茹で足りなくて硬すぎるのは平気です)　過ぎる　という状態に陥ると、どんな分野においても自分の身体や心に大きなダメージを被ってしまうらしい。

この理論で行くと、お金持ちじゃなくて良かった　と喜ぶべきことになる。

少し心配はしているの。
こんなんで老後平気なのかな・・ちゃんと節約していかなきゃダメだね・・
でもそう思って、ちょっと緊張しながら工夫しながら生活していくのが私にとってベストであり、幸せポイントなんだろうなと思う。

そうやって節約生活を満喫している私に、ダンナが　「水出しコーヒー飲みたいな」と突然
言いだした。
「水出し用のドリップ器具が３千円くらいなんだ・・どうしようかな・・買っちゃおうかな」

「ふたりとも誕生日付近なんだし、自分たちへのプレゼントってことで買っちゃおう」
こういう話に私はすぐ乗ってしまう。

昨日初めて使ってみたけど、コーヒー豆の量がお湯で淹れる場合の２倍くらい必要で、一杯分の
コストがべらぼうに高いことがわかってしまった。
「毎日使うのはアレだけど、一週間に一回の贅沢・・ってのも楽しいと思う」と私。

というわけで、我が家は「土曜日は水出しコーヒーの日」
という変な日が、新たに生まれました。