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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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前回触れた細川先生のように、日々の教室での様子や言葉だけで、
それ自体が生徒たちへの素晴らしい教育となり、年月や死にさへも
風化されることなく存在し続ける場合もあれば、そのまったく
反対の意味で忘れられない先生もいる。

先生なので、文字通りの「反面教師」。である。

中学一年の地理の授業中。
テストの結果が生徒一人一人に返された。

暗記ものが苦手な私は、50点と60点の間くらいだったと思う。
あーあ、と思いながら、赤いバツだらけの答案をため息つきながら
見ていたら、先生が口を開いた。

「いつもまったくできないN君が、92点だった。これは
怪しいね・・・カンニングしたんじゃないか? N,そうだろ?」

おとなしいN君は、無表情でただだまっていた。

「十中八九 そうだね・・」と、その先生は独り言のようにもう一度
繰り返し、何もなかったように授業をし始めた。

まだはっきりと自我が確立されていないようなぼーっとした中学一年の
私にも、先生が何かとんでもないひどいことを言っていることだけは
わかった。でもそれに対し、反論する術をまだ持っていなかったのである。

N君は、一生懸命勉強したのだと思う。
地図を見ていろんな国に思いをはせるのが好きだったのかもしれない。

努力によって自分を向上させた結果、「ズルをした。」とクラス全員の前で
非難されたN君の気持ちを思うと、いたたまれない。

そのことがトラウマとなって、努力することに対してネガティブなイメージが
つきまとい、彼の一生を変えてしまう可能性だってあるほどの悲しい事件だった
と思う。

その先生は、そのあと病気に倒れてしまった。
ある意味潔癖症だった私は、「あの時のバチがあたった・・」と思っていた。

私の中のぼんやりした価値観が、大人の言動によってよくも悪くも揺さぶられ、
形を持ち始めた時代だったのだ。

N君のその後はまったくわからないが、先生を反面教師として大きく乗り越えて、
惑わされずに自分の人生を切り開いたと思いたい。

N君には災難だったでしょうが、「反面教師」も、私にとっては大きな教育と
なったのである。









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