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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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年齢と共に喜怒哀楽の振り子の幅が狭まってきている。

ちょっとやそっとでは喜ばないし怒らない。
たとえ喜んでも怒っても哀しんでも楽しんでも、我をわすれるような仕方をしないということだ。
楽しいな・・と思いながらどこか覚めてる自分がいる。
腹立つな・・と思っても、「えっ?私怒ってるうう?」とどこかで茶化している自分がいる。

喜怒哀楽がそんな風なんだから、「胸がきゅんとする」なんてことは、私にとって世界遺産の洞窟
の壁に描かれた原始的な絵のようなものだ。

でも、胸きゅんは突然やってくるもの・・とは知らなかった。完璧に油断していた。

我が家の愛犬ハルは、糞づまり嘔吐、食欲不振を引き起こす「会陰ヘルニア」を手術で乗り越え、
現在ありがたいことに、毎日元気に愛らしく、私たちと生活してくれている。

2か月ほど前に獣医さんに連れて行った時、ハルは見る影もないほどの弱りようだった。
そしてその時、時間外に突然行ったのに、優しい対応をしてくれたのがM先生だった。

M先生は、糞づまりで苦しんでいるハルの肛門に指を突っ込み、その固くなりつつあった
障害物を器用にすべてかき出してくれた。
そしてその後「ハルちゃん、ごめんね~。嫌だったよね~。」とハルに本気で謝っている。

いやいやいや。それは違います。
大変だったのはハルよりも先生だから・・と私は恐縮してしまった。

何度かお会いするうちに、ああ、この人は本当に動物が好きで獣医さんになったんだな。
という確信が、何気ない言動から、爽やかな風のように私に届く。

ハルの手術が成功して抜糸のために先生のもとへ。
「お家でのハルちゃんの調子はいかがですか?」

私はハルが元気になって本当に本当に嬉しかったのだ。

「お散歩するでしょ?そしたらね、程なくハルはウンチングスタイルを取るんです。
そして何の障害もなく心地よさそうに用を足すんですよ。それがね、また惚れ惚れするほどの
うんちで。目下の所、ハルが何の滞りもなく素晴らしいうんちをしてくれることが私の一番の
幸せなんですよ。」

先生は私の話をニコニコと聞いてくれていた。
私はまだ言い足りなくて、続けた。

「拾うでしょ?そしたら『ズシッ』って重いんですよ・・・」

言い終わって先生を見ると、先生は斜め下に視線を落とし目を見開き、その目に涙をいっぱい
ためていた。

私は頭が真っ白になった。どうしたどうしたどうした?何でこの人は泣いているんだ?
身体中の血流が一気に速くなったように感じた。
そしてやっと一息ついた時、胸がきゅん と音をたてた。

具体的にその人の幸せに自分が関与することはできないけれど、単純にその人の幸せを願える
事自体が自分にとっての幸せなのかもしれない。

私はこの話を友達によく話す。
先週の水曜日に集まったママ友仲間にも、ランチを食べ終えた時点で話し出した。
何しろウンチ話なので食事中は避けたのだ。

自分が人を好きになったとしても、それを「恋」というカテゴリーにはもう入れたくない。
恋は秘めやかなものであるけれど、人への好意はオープンであるべきだと感じた私は、
友達に会うたびにこの話をする。M先生の透明感をどのように話せば一番つたわるだろうか、
と思いながら。
先日朝ごはんの片づけを普通にしていたら、テレビを見ていた息子が突然素っ頓狂な声をあげた。

「そこでずっと何してんの?まさかあれからずっと後片づけじゃないでしょ?」

「え?そうだけど。長くかかりすぎ? ちょっと丁寧にやってるだけなんだけどな。」

どうも歳と共に仕事が遅くなっているようだ。
「仕事がはやい」というのは、若かりし頃の私の長所でもあったはずなのに。

ひとつには自分の意識の問題も関係していると思う。
日常生活で、あまり鋭角的な動きをしたくないと思っているのだ。
まあるく動いて、物の形に合わせながら仕事をしていると、いつの間にか時間が経ってしまう。

私はどんどん効率も要領も悪い人間になっていってるのかもしれない。

先週の水曜日、大学時代の友人たちと渋谷で飲んだ。
大学卒業以来、初めて顔を合わす友人を囲んでの飲み会だった。
ただ翌日から家族旅行で、朝早く出かけることにもなっていた。

この状況で、大人ならセーブするだろうし、以前の私なら一次会で帰ったはず。
だって次の日、朝早いのだから。

でも私はそうするべきだと考えながら、実際にはしなかった。
ビール飲んでサワー飲んでワイン飲んで2次会まで行ってしまった。

終バスを逃したので駅から千鳥足で家まで歩くことに。タクシー拾うのも家人に迷惑かける
のも嫌だった。

本当に酔っぱらっている時はジグザグにしか歩けないものなのね。
そうやってふらふら歩いているうちにどんどん気持ち悪くなってきた。

何とか家にたどり着き、ごめん!と言いながら玄関をドタバタ抜けてトイレに直行。
思い切りもどしてしまった。

私はいったい何歳だっけ? こんなことする年齢ではいたってないはず。

私はここに来て、反抗期なのかもしれません。
効率や要領の良さとか、明日のために今日をセーブするとかが今の肌質に合わない。

そして要領の悪い効率を求めない最近の私は、自然と待つことが嫌いじゃなくなった。

わざと楽しみを先延ばしにしたりもする。
読みたいのに「火花」を買わない。文庫になるまで待とうと決めていた。
でも文庫はやめて品切れの「文芸春秋」を昨日本屋で予約してきた。
あと数週間の待つ楽しみ。

息子も参加の家族旅行は、渋滞のピークと言われていた13、14日だったにもかかわらず、
全く渋滞を経験することなくスムーズに運んだ。ひどい二日酔も午後には楽になった。

お酒はもう懲り懲りだと今は思っている。でも同時に感じてる。
そう思いながらも頭の悪い行いを繰り返すのだろうな。と。










いちど~わあおいでえ~emoji。これまで何度も聴いたであろう歌声にやっと応えて、今回草津温泉に行って来た。

草津はイメージ通りの温泉街だった。
でもその背後に、その湯の特色でもある酸性濃度の強さが金属を錆びさせ、人々の生活を不便に
していることも知った。

温泉観光街として繁栄しながら、その温泉の湯に寝食され、錆び行く街。

「草津はみなさんのようにサクッと来て温泉入ってすぐ帰るのが一番いいですよ。住むところ
としてはけっこうきびしいですよ・・」と、地元のガイドさんが言っていた。

湯畑の周りのお店を散策してたら、ふかしたての温泉まんじゅう丸々一個が目の前に差し出された。反射的に受け取ると、饅頭の薄皮が放つ高温の蒸気で、指をやけどしそうになった。
間髪入れずに緑茶のはいった湯のみまで渡されて、立ったまま、むしろ「喫茶」のような試食を
することになった。でもこの有無を言わさず食べさせられた温泉まんじゅうがすごくおいしくて、
12個買ってしまった。

翌日、草津から志賀高原に抜けてもう一泊した。今回は2人と一匹旅。

旅行から帰ってきたら、なぜか娘と息子が泊まりに来た。
いつものことだが、ハルは家族がそろうととても満足そう。






























































固く閉じられていたものがやんわりと開き、外の世界とつながった瞬間を見た気がした。
それは、ガラスコップの水の中で浮遊している小さな塊が、鮮やかな水中花を咲かせたよう
な瞬間だった。水中花は日の光を通して、いっそうきらきらと輝いた。

負けず嫌いの男がいた。
真面目な努力を惜しまず、勝ち続けてきた。
ごくたまに訪れる振るわない時期には、いっそうの努力をして走り続けてきた。

万人からの賞賛、万人からの憧憬のまなざし。
美しい褒め言葉や憧れの視線が、絶えず彼にからみつく。

賢い彼はそこにズレを感じ始める。暗くて深い井戸のような穴を見つけてしまったのだ。
彼は心を閉ざし始める。

自分の行いが人に与える影響というのは本当にわからないものだ。
よかれと思ってやったことが案外人を傷つけている場合だってあるからだ。
だからそんなこと、考えたってしょうがない。

彼の目の前に、夢を実現させた人たちが集った。
ひとまわり以上年齢が下の彼らは、彼を目指して行動を起こし、夢を勝ち取った
人達だった。

その事実が彼の固い心をほどいた。
あんなに嬉しそうな表情、久しぶりに見たよ。

目に見えないことが、ふと見えてくると感動するよね。

心がやわらかいまま、いい仕事がたくさんできますように。



大学時代の一年後輩のリカが、昨日我が家に遊びに来てくれた。

最近少しずつ頻繁になってきたライブなどの同窓会的イベントで、年に一度くらいは
顔を合わせてはいたけれど、個人的に会うのは3年ぶりくらいだと思う。

去年の年末に喪中ハガキを受け取り、リカのお母さまが亡くなったことを知る。
むかしむかしの学生時代の夏休みに、リカの家に泊りで遊びに行って、お母様のおいしい手料理
をご馳走になったことを思い出し、そのことを手紙に書いてリカに送った。

それがきっかけでメールのやりとりをしているうちに、「ご飯作るから、お昼、うちにおいで・・」という私の提案に、リカが喜んで乗ってくれて、昨日に至ったのだ。

和洋中イタリアン・・何がいい? という私のおおざっぱな質問に、最近はやっぱり和食かな・・
というリカに、
『青ジソと鶏ひき肉の豆腐ハンバーグ・おろしポン酢添え 大根と油揚げの炊き込みご飯 茶碗蒸し 野菜とこんにゃくの白和え 千切りサラダ』を心をこめて作った。

リカは私の作ったものを、「どれもおいしい・・」と、やわらかい表情のままで、丁寧にきれい
に一粒残さず食べてくれた。

そうだ、思い出したんだけどね。私ね、このリカと実はキスしたことがあるんだ。

学生時代の飲み会の後、店を出た私たちは、みんなべろんべろんに酔っぱらって道端にたむろ
していた。その時ひとりの先輩が私に向かって言ったのだ。

「俺は、チエとリカがキスしているところが見てみたい。ね、お願いだから一度してみて。」

そこまで言われてしなかったら、女がすたるとでも思ったのだろうか、私は恥ずかしがって
もじもじしているリカに近づき、彼女のやわらかな唇の上に軽く自分の唇を押し当てた。


そのリカも来月はおばあちゃんになるという。
お父様のお世話、お孫さんのお手伝い。これからまた忙しい日々でしょうけれど、息抜きに
また遊びに来てくださいな。

「夕飯に、ちえさんの真似して白和えを作ったら、おいしくできて、食べすぎた・・」
というメールに、思わず微笑んでしまった。





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