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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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朝5時、展望露天風呂にひとり浸かっていた。
眼下には河口湖が広がっている。

昼間は観光地としてにぎわう湖畔も、まだまだ寝ぼけまなこで、
早朝のひんやりした空気に、一面静けさが漂っていた。

体の芯からじわりじわりと温まる快感に身をゆだねつつ、
動きのない景色を絵画を観るように眺めていた。

広く豊かな温泉を小一時間独り占めした後、ホカホカの体とふかふかの満足感
を浴衣に包んで引き戸を開けたら、窓ガラスの向こうに、富士山がそびえていた。

その数分後に、富士山が世界遺産に決定したことを知る。

富士山の見える地に居ながらそんな嬉しいニュースを聞けるなんて、なんと
ラッキーなことだろう。

何度観ても、その度に「あっ、富士山だ!」と、喜びの声をあげてしまうのは、
私の、富士山への親しみと敬意と愛情の現れに他ならない。

ワンコも乗れる、かちかち山ロープウェイで頂上まで行って、富士山をより
身近に拝む。

湖畔で見つけた「フジヤマクッキー」で、クッキーを買う。
ところで、このクッキー 超おすすめです。 

どんなにおいしいクッキーでも、必ず後味のしつこさが気になる方だったのに、
このフジヤマクッキーにはそれがない。

すごく美味しい! 一番好きかも。
特に「紅茶&チョコ」がお気に入りです。

今回は、富士山と温泉の旅でしたが、プラス、与 勇樹さんのお人形館 と 
北原 照久さんの北原ミュージアムに行きました。

北原ミュージアムは撮影OKだったので、いくつか写真を載せさせてもらおうと
思います。

ひどい風邪をひいて最悪の健康状態から抜け出て、旅行できたことに、しみじみ
ありがたさを感じています。

そう言えば、富士山は、拝む山でもあるんですね。



































最悪だと思っていた一週間に続いてさらなる最悪が重なった。
新たにお腹にくる風邪をひいてしまったのだ。

内臓がきしみ、お腹を空っぽにしたがる。
上へ下へと、何度も放物線を描く作業が進む。
へとへとになりながら、もう何にも残ってないからおわりでしょ?
と思っても、胃液がまだあるじゃないかと、容赦してくれない。

夕方に、娘が同じ症状で会社を早退きし、こちらに帰ってきた。
病人が二人、たまに唸り声をハモらせて、横たわっていた。

夜10時過ぎ、数分おきにトイレに駆け込み、涙目で出てきたところにダンナが
帰ってきた。

朝までこのままだとまずいかもしれない。と説明して、
夜間救急に運んでもらった。

吐き気止めの点滴をしてもらったら、徐々に楽になった。
ほっと一安心。と思っていたら、カーテンだけで隔てられている隣の患者さんが、
この世のものとは思えない声を張り上げている。アニサキスにやられたらしい。

酢でしめた鯖が原因のようだ。
超難産で苦しんでいる人でもあんな声はださないだろう。

当分おさしみは食べられそうにない。

自分の数週間をあ~最悪・・と思っていたが、
最悪には最悪があることを思い知らされた。
最悪・・という言葉は、最も悪い状態なのだから、そうむやみに使ってはいけない
とはわかってはいるけど、あえてここで使わずにはいられない。

今週は私にとって「最悪」の一週間だった。

また、咳が出続けるということが、どれだけ人間にダメージを与えるかを、思い
知らされた一週間でもあった。

思い起こせば、かれこれ一か月前、だんながしつこい咳をし出したのがそもそもの
始まりで、でも医者に行って薬を飲んでもちっとも症状が改善されなかった。

彼を心配しているうちに、数週間後には、私も同じような状況に陥った。
人にうつるということは、そんなに深刻な病気ではないだろうと、ある意味ほっとした
のも束の間、ふたを開けてみれば、家の中で、二人で競争のようにゴホゴホと 聞き苦しい
咳を放ち合い、漂う静けさを次から次へと打ち砕いていては、気の休まる暇もない。

土曜日に、ふたりで気管 アレルギー科を受診した。
ものすごい量の薬を二人分もらって帰った。

自分の咳だけでも眠りづらいのに、それが二人分になると悲惨なことになると考えて、
この一週間は寝室を別々にしている。

そこで喜んだのがハルだ。

一度ヘルニアをやって以来、もう一度ケージを買いなおして、ハルはお利口さんにも
私たちと離れて寝ていたのだが、私がリビングの隣の和室で寝るとわかると、
だまってケージに入ってはくれない。

ずっとコンコン咳をする私のそばにいてくれた。

それにしてもどうしてなんだ?
薬を飲んでも飲んでも、咳はしつこく続く。

心底疲れた。

一か月前に咳をし出したダンナが、まだけっこうな頻度で咳をしていることを
思うと、これがまだまだ数週間続くというのか?

申し訳ないけど言わせてほしい。 つらい。

咳がひどい時に飲む粉薬の副作用に、手足が震えることがよくある・・と書いて
あった。 今キーボードを打つ手がわずかに震えていて打ちにくい。

咳には何にも効いてないのに副作用だけきちんと出るって、どういうことだろう。
気持ちも苛立ちがち。

わずらわしいだろうに、それでもハルはいつも私の傍に居てくれた。

ところが今朝、私の傍を離れたかと思ったら、自らケージに入り、眠りだした。
購入して以来、自分からケージに入ったことはこれが初めてなので、驚いた。

いくらなんでもハルも、ゆっくりしたかったのね。
自分なりのスペースが必要だったのね。ごめんね。

早く元気になりたい。



ここ2,3日 咳が続いている。

一度咳をすると、そのあとひっきりなしに咳き込んでしまうので、
その口火となる一つ目の咳を何とかして封じようとしては、失敗している。

結果、我慢した分その反動で、余計に咳き込む・・というおろかな悪循環に
はまっているのかもしれない。

咳はやたら体力を消耗させる。
腹筋背筋をアンバランスに酷使しているせいか、筋肉が生だるい。
くぐもった破裂音は、体内で突発的圧力となって憤り、体をひきつらせる。

咳は、する人も苦しければ、それを聞いている周りの人をも疲れさすものだ。
あの鈍く乾いた実りのない音の連続は、人を不安にさせるのに十分だ。

子供の頃、風邪をひくと、咳の症状が長く残ってしまうような子であった。
それは、娘にも受け継がれてしまって、夜中にコンコンと咳をし続ける娘の様子
を、不安な気持ちで見に行ったものだ。

自分自身の小学校時代も、よく咳をしていた記憶がある。
修学旅行でも咳をしていた。

夜中に咳が出て眠れずにいると、校長先生が見回りに来て下さって、おさ湯を
飲ませてくれた。

咳そのものは苦しいけれど、なぜか昔の思い出は、咳をしていた自分と、その時の
人の温かさが一緒になって思い出される。

そう言えば、「せきをしてもひとり・・」のようなさびしい歌があったな。

文字通り、一人でコンコン咳をしていたら、ハルがどこからかやってきて、
肩をふるわす私のほっぺたを、ペロンとなめた。













久しぶりのいとこから来たメールは、おじさんの死を知らせるものだった。

親戚のほとんどが関西で暮らす中で、東京に住むこのおじさん家族が、
私にとって一番近しい親戚だった。

おじさんは、私の母の弟で、自分の母が立派なおじさんに、「姉ちゃん、姉ちゃん」
と呼ばれるのを聞くたびに、くすぐったい気がしていたものだ。

旅行業務のプロとして、長年の海外勤務を終え、帰国後は社長にまで登りつめた
わが親戚一同の出世頭でもあった。

日本語でも英語でも、言葉を自由に操り、ひとたび気配りのスイッチが入ると、
かゆいところに手が届く というよりも、かゆいところを人に感じさせないような
完璧さがある人だった。

ところが、そんなおじさんなのに、彼の家族に言わせると、・・自分勝手 わがまま
好き放題に生きた人、その上さらに悪いことに非常に口が立つ・・・と、形容が180度
変化してしまう。

昨日の告別式のごあいさつで、彼の息子(つまり私のいとこ)は、
「今頃おやじが閻魔様にまで説教して、舌を抜かれているのではないかと心配です。」
と述べたほどだ。

私はおじさんと話すのが好きだった。
ソフトでありながら、心地よく通る声で、周りの人の注意を一身に集めて、どんな話題も
楽しげに屈託なく、人の興味を引くように話してくれた。

晩年、おじさんが私だけに繰り返し言ってたことがある。

「ちいちゃん、僕は年を取っても頭がクリアーなんだ。
今だって若い奴らに負けない自信がある。
でもそれだけに 死ぬのがとても怖い。死ぬ前に認知症でわけがわからなくなった
姉ちゃんがある意味うらやましいくらいだ。」

私にとって、一番死ぬことに似つかわしくない と思っていたおじさんが死んだ。
死ぬことをあれだけ怖がっていたおじさんが死んでしまった。

私の名前を呼ぶおじさんの声が、聞こえた気がした。

いい所取りだけできる、姪という立場を利用して、また彼と同じ血が混じっている
者として、彼の姿勢のわずかでもいいから引き継いでいきたいと思った。

おじさん・・おじさんの死でもうひとつ思ったことがあるのよ。

あのおじさんでもうまく死ぬことができたんですもの。
私だって、誰だって、時が来れば、上手に死ねるということなのね。










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