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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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いくつになっても初めての経験は突如としてやってくる。
全く知らない方に向けて、便箋にして6枚くらいの手紙を書いて送った。

顔も見たこともない、写真ですら知らない。
喋ったこともない。メールもしたことない。
年齢はおいくつなのか、何をされている方なのかも知らない。
ただ知っていることは、その方は男性であり、ジャズピアニストの上原ひろみさんの熱烈なファンであるというだけ。

闘病中の娘に過ぎるほどの心配りをしてくださり、いろいろなものを送ってくださった。
ひろみちゃんのコンサート最前列をプレゼントしてくださったのも彼だ。

ささやかながら、感謝の気持ちを送って伝えることができた。

今の状況、そして私の気持ちがそこに全部詰まっているので残しておきたく、私信をここに
載せることにした。
以下一昨日、私が書いた Tさんへの手紙。

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突然のお手紙失礼致します。
私は早希の母親の藤田千恵子です。

娘が病気になり、日常生活に家事手伝い介護が必要になって以来、毎日のように娘の所へ
通っておりました。
その間、何度もTさまから温かい贈り物を受け取り、娘も周りの家族も励まされてまいりました。

お礼をお伝えしなくてはと思いながらも、時間に追われる毎日に任せて今日まで来てしまいした。 温かいお心配りの数々、心から感謝しております。ありがとうございました。

最前列で上原ひろみさんのコンサートを楽しめたことは、早希にとって間違いなく最高の
思い出となったことでしょう。ひろみさんのサイン入りチェキは、ダイニングテーブルの
目のつくところに飾らせてもらってます。薫り高いコーヒーを家族でゆったりと味合わせて
もらいました。カレーやプリン。いつもいつも娘の好みに合ったものを送ってくださるT様の
センスにも感心しておりました。

失礼であるのを承知で書かせていただくと、私たちの間ではT様のことを「足長おじさん」
と呼んでおりました。お顔は存じ上げませんが、いつも遠くで支えてくださる存在として
感じていたからです。

病気が発見されて以来、その病気の残酷な深刻さに打ちひしがれながらも決してあきらめず、
新たな治療法の治験などに積極的に参加してきましたが、最後のチャンスであるONC201
という治験が全く効かなかったことで、手持ちのカードを使い尽くし、7/1 医師から
余命3か月と告げられました。

その時から今までの約2か月間、母親である私は、家では泣き暮らし、娘の前では明るく・・
という辛い毎日を積み重ねてきました。

そういう状況下でも、T様が送ってくださったプリンはとても美味しかったです。
呑み込みの状態が悪くなっている娘も、スプーンで口に運んであげると、おいしそうに
食べていました。

早希に「何かしたいことある?」と聞くと、アイトラッキング(もう彼女は喋れませんので、
視線入力でパソコンの文字盤を使ってセンテンスを作り、コミュをはかっています)を使って、
「温泉に行きたい」と言いました。

それを知った私たちは、正直 難しいだろうな、と思ったのです。
それでも何とか早希の望みを叶えてあげたくて、父親中心に色々調べ上げ、
バリアフリー 貸し切り障害者用リフト付き温泉完備 ミキサー食対応 介護ベッド完備・・
という もうこれを逃したら他はない、と思える 河口湖の富士レイクホテルに8/25 8/26
で予約して行ってきました。 

車も 折りたたみ収納スロープを引っ張り出して車いすごと車内に乗り込み、固定可能な
レンタカーを借り、娘 娘の旦那さん 私達夫婦 息子 の5人で行ってまいりました。

不安だらけの旅でしたが一つ一つの難関をクリアしながら、結果とても楽しい旅となりました。

4人で介助しながらリフトを使って、河口湖が美しく広がる景色を眼前に 温泉にゆっくりと
つからせてあげられたことは、周りの私たちにとっても大きな幸せでした。

河口湖に行くたびに寄る「富士山クッキー」のクッキー詰め合わせと クッキーと同じ形
をした可愛らしい石鹸がありましたので、T様に送らせていただきます。
お茶の御供にしていただければ幸いです。

数週間前の T様からのBlue Note ひろみさんコンサートへのお誘いに、早希は行きたそうに
しておりましたが、何しろ今吸入器が手放せない状況で、他のお客様の迷惑になる可能性が
ありますのでライブ配信を選択することにしました。

本当にいつも早希のことを気遣ってくださり、ありがとうございます。

現在アイトラッキングをしても、思うようにSNSも使えない早希の代わりに、心から感謝の
気持ちを伝えさせていただきます。

早希の生がこれからどれくらい続くのかわかりませんが、失ってしまったものを悲しむよりも
今私が早希にできることに集中して行こうと決意を新たにしております。

T様、本当にありがとうございました。
お体にお気をつけてご自愛くださいませ。

                       早希の母 藤田千恵子














この世には2種類の人間がいる・・・と始まって、その後に両極端を二つ並べる表現を、
嫌いだなと感じていた。そんなに簡単にわりきれるものじゃないでしょ、という理由で。

この世には2種類の人間がいる・・助けて と言える人 と 言えない人。
そう、そして書き手がどちらに属するのかを明らかにすることで、自分の人間性の一部を提示
するのだとするならば、私は間違いなく後者だ。

私には賢く優しい友がいる。
でも彼らに何かのアドバイスを求めることをほとんどしない。何かを愚痴ったりもしてこな
かった。
今の辛い状況を聞かれれば、ありのままを私は伝え、彼らはただ一緒に泣いてくれた。

「助けて」と人に言えない私は 自分で自分を助けるしかない。
いつにも増して 今 私は 私に 助けられなければならない。

自分に優しくする。
厳しい自分を引っ込めて、とことん自分に優しくしてみよう そう思いついた。

だから私は、明日の自分のために 美味しいパンを焼く。
豆を挽き、コーヒーを淹れ、水道水で冷やし、香り高いアイスコーヒーを作る。

自分の作ったもの、選んだ物が大好きだ。
恥ずかしむべき自画自賛。
今それだけは許して欲しい・・あ・・助けて とは言えなくても 許して とは言えるんだ。

自分の作ったものに癒される 「痛い」 私。

書くこともきっとそうだ。
自分が書いた文章に 真綿のようにふんわりとくるまれたい。

そして好きだ と思えるものだけを純粋に選んでいきたい。
映画 本 人の言葉も。

何気なくテレビをつけていたら、料理研究家でシャンソン歌手の平野レミさんが、
去年亡くなられた御主人の和田誠さんについてお話をされていた。

そして私はその数時間後には、和田さんが監督をされた映画、「麻雀放浪記」を初めて
観て、上の空の状態となる。

そこに出ているある俳優さんに恋をしたのだ。
こう宣言しても何ら差し支えないのは・・その俳優さんはもうこの世にはいない。
そうか、この手があったんだ。これなら変なことになる要素がひとつもない

その俳優さんは、この映画でヒロポン中毒のイカサマに精通した雀士 出目徳 を演じている
「高品 格」さんだ。
ため息が出るほどただただカッコいい。
世の俳優さんの中で 今 一番好きだ。

悲しいことは、どんなに追いかけたくても、作品数はこれから増えることはないという
ところだ。ジミヘンの新曲が聴けないのと同じで。

私は麻雀を知らない。
まったく知らない世界なのに惹きつけられる。

タンピン ドラドラ、スーチー・・小耳に挟んだ用語だけで意味も分からずワクワクする。
響きなのかな
映画の中で、出目徳があがってこと切れた「九蓮宝燈」という手が、どんなにすごいものか
もわからないのに、その四文字に感動し、憧れる。

盲パイ という言葉と動作そのものも好きだ。
指先の触覚に頼るこの行為は私にとってこの上なくロマンチックなのだ。

ベッドのシーツに砂一粒落ちていても、人間の指先はその粒を感知できる と何かで読み、
ほんとにすごいことだ! と感心した経験がある。

私も似たようなことができるかもしれない。
盲パイ ならぬ 盲ハル である。

目をつぶって 愛犬ハルに触れる。
それがハルのどの部分であるのか 私の指の触角は、正確に細かく言い当てることができる
自信がある。

麻雀の退廃的な空気も好きだ。
私はギャンブルもせず犯罪も犯さずにここまで来てしまったけど、
もともとは退廃的な生活にのめりこむ素質が十二分にあることを自分でわかっている。

たまたま中流階級の親の揃う家庭に生まれ落ちたことで、その才能が開花しなかった
だけだということも知っている。

健全な生活をしながら いつも 退廃的な闇に憧れる。

最近の邦画で好きな映画は 「そこのみにて輝く」 「溺れるナイフ」 等。
映画を何度も見返すことをしない私なのに、千夏役の池脇千鶴さんのラストの笑顔が
観たいがために、「そこのみにて輝く」 を3回観ている。

だから明日の夜中の番組を楽しみにしてる。
これくらい書いてもいいかなと思って。




















束縛 を嫌うハルはおそらく正しい

ストーカーのように私を追い回すくせに、私の強い抱擁からは必死に逃れようとする

それを充分知った上で でも辛さに耐えられそうもない時、私は甘えて言う

ハル・・ごめん。ママ辛いから ぎゅっとさせてもらっていい?

言葉というよりも、私がまとう悲しみの粒子にフリーズし 上目遣いで私をじっと見るしぐさは
たぶん OK ということなんだろう。

私に身をゆだね 横たわったハルを 一ミリの隙間もないほどぎゅっと抱きしめる。

途端に 個々という概念が解き放たれて 境界が小気味よく消え去る

私の頬はハルのマズル  ハルのマズルは私の頬
 
でも実際の所 大嫌いな束縛を 我慢 しているハルが その時間をただ耐え忍んでいるのを
私は知っている

その我慢が 愛情 だなんて思っちゃいけない

ストレスの大きさを愛情に置き換えちゃいけない

空は青く 海は広く 私はバカだ

砂漠に雪が降ったの? そんなこともあるんだね

ハルの緊張がすっと抜けて リズミカルな寝息が私の耳元をくすぐり始める

毒蛇の執拗さで絡めていた私の腕が さらさらと透明感を増して行き、
ハルの皮膚の上で溶け 形 というものを無意味にする

共に皮膚呼吸する 

それが今 私の 

生きることの証







今までの人生で 何を一番感謝したいかと聞かれれば、母親にならせてもらえたこと 
と答える。

振り返れば後悔の多い私の子育て。
思春期のあなたにお手上げ状態だった私は、あなたを避けるかのようにジムに通ったり
夕飯だけおいて仕事に出かけたり、自分自身のやりたいことに熱中していた。

あなたが校内合唱発表会で伴奏者としてピアノを弾いた というその事実さえも、由梨ちゃん
ママとの世間話の流れで知った。

「なんで言ってくれなかったの?」と言う私に
「Chieko、私に興味ないだろうと思ったから・・」とあなたは淡々と言った。

今ならわかる、あなたの気持ちが。もう遅いけど。

7月1日に退院決定。
何事も思う様にはいかないようだ。
奇跡は起こらない。

あなたが病気になってから、あの時の欠落を埋めるかのようにびったり寄り添い
蜜月の日々を送ってきた。

そしてこれからも。

時間的にも身体的にもパソコンに触れる余裕があるかわからない。
短期間のカムバック、私の身勝手だったかもしれない。

もしもお付き合いくださった方が一人でもいたならば、その方に
ありがとう。

P.S. チーズケーキ材料の黄金比を探っている。
  細い糸を注意深く繋げ、手繰り寄せるかのように
「悪い・・いつものヤツみたいだから今日はバスで行ってくれる?」
昨日の朝のことだ。

年に二度ほど訪れる『めまいの日』。
おかしいくらいに律儀なスピードで 同じ軌道を繰り返し辿り、天井が左周りの弧を描く。
こうなってしまうと車の運転はおのずとできない。
最寄り駅までの送り迎えは、上に書いた お決まりのフレーズ で中止となる。

小さなころから三半規管の弱い子だった。
車酔いが酷く、遠足なんて地獄だった。
先生や友達に迷惑かけるんじゃないかと緊張することで、より症状を悪化させてしまうという
悲しみ 辛さ みじめ のスパイラルにどっぷりはまっていた。

成長するにしたがって、私のヤワな三半規管も一緒に成長してくれたようで、今では
車の運転もバンバンするし、現在はお休みしているバレエを踊っていた時も、これでも
かって言うくらい回転技をこなしていた。

それでも持って生まれたものは強いんだね。
どんなに塗り込めようと思っても、時々ひょっこりと顔を出す。
そして私は弧を描く天井を見つめながら、それがトリガーとなって、生きてきた年月や
経験で塗り込めようとしていた 本当の私の部分 と対峙することになる。

たぶん・・だけどね、こういうことがなければ私はもっと積極的に何でも行動に移し、
その結果幸運にも・・いや不運にも・・どちらかわからないけれど、自信家になっていた
かもしれない。

「動的平衡」の生物学者 福岡伸一さんが好きで、彼の書く文章のファンでもある。
彼は、ややこしい専門分野の領域を、私のような単細胞にもわかるように優しい
文章で説明してくれる。そしてその文章が生物学者でありながら、とてもロマンチック
で美しいのだ。

「コロナ禍で見えた本質」という記事で彼はこのように言っている。

・・・・・・・最も身近にある自然は、自分の身体だ。
生命としての身体は、自分自身の所有物に見えて、決してこれらを自らの制御下に
置くことはできない。
普段、都市の中にいる私たちはすっかりそのことを忘れて、計画通りに、規則正しく、
効率よく、予定に従って成果を上げ、どこまでも自らの意志で生きているように思いこんで
いる。
ここに本来の自然と、脳が作り出した自然の本質的な対立がある・・・・・・・

自分の身体をコントロールできず、辟易しながら生きてきた私は、彼の言うところの
ピュシス (本来の自然) に近い生き方をしてきたのかもしれない。

 前回触れた 修理後の冷蔵庫、順調です。
でもね、今まで壊れていた左ドアの押しボタンを無意識に押せるようになったのはここ数日
なの。どういうことかっていうとね、慣れちゃってたのよ、右ドアをボタンで開けて左ドア
を手でこじあけることに。

何回もやっっちゃって、「あ、またやっちゃった・・」って夫婦で競争のように言って。

つまりね、発見なんだけどね、人間は不便に割と簡単に慣れる ってことだと思う。
便利さとか生活水準とか、一度上げたら戻れない ってよく聞く話じゃないですか。
でも戻れると思う。人間の順応性は思うよりずっと高いんじゃないかって。

ハイテクノロジーの時代に気が狂ったの?っていわれるかもしれないけど、
みんなで「せーの!」ってほんの少し不便に慣れることで、環境への影響とか変わって来る
ような気がするけどだめかな。 めっちゃみんなが信頼できるリーダーが必要だと
思うけど。

昨日ねソファーに寝っ転がって、眩暈に吐きそうになりながら、「愛の不時着」観たよ。
他に何もできないから エピソード8まで観た。

主役の りさんが誰かに似ているなって思ってたら、わかった!・・・
娘のお婿さんのヨッシーに似てたの。
顔はあそこまでハンサムじゃないけど (でも嵐の大野くんに似てるって何回も言われてる) 
背は180㎝あるし、何よりも性格が りさんに似ているのです。

私はね、彼には申し訳ないという気持ちと、言葉で表せないような、考えると涙が出てきて
しまうような感謝の気持ちでどうしようもないのね

この前「ワークマンコーデ」とかまた変なこと私書いたよね。
いやあ、でもホント買ったもの全てよかったよ。

ワークマン って元々、というか今も作業着専門店じゃない?
作業服に求められるものって 耐久性 撥水とか防水そして通気性 伸縮性 フィット感
つまり着心地? そして安価であること・・等々 だと思うけど、これに色がきれいで
形が可愛ければ最強でしょ・・と私は思うんだけれど、きっとあんまり賛同は得られない
のだろうな。

現場用の部品や掃除機を作っていた マキタ が、家庭用掃除機も作ってるでしょ?
こういう感じが私にとって魅力的なの。
コアなゆるぎない部分があって、外側に柔らかく広がっていく感じが好きなの。

眩暈が治ったらすごいな。一気にここまで書いて、今長すぎたかなって。
娘が7月に退院するので、またいつ書けなくなるかもわからないから
意地汚くなってる。

この covid19(アメリカの友達のカーラが、コロナのことこう書いてたので、私も
使ってみたかったの) で、新しいドラマの代わりに昔のドラマが放映されていて、
『愛しているといってくれ』は懐かしかったなあ。

でね、突然だけど それにちなんで・・・

『愛しているといわせてね』
いつだって心のどこかに いるよ












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