日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
空が明るくなりだした。
その時間帯によって 降り方にいろんなバリエーションを見せてくれた昨日の雨は、昨日という一日の時間を 数日間の時間経過に勘違いさせてくれるほどだった。
早朝は、しとしとと 静かな雨だった。
駅まで車を走らせ小学校付近にさしかかると、小さな小学生たちを覆う色とりどりの傘があじさいの花のように身を寄せ合い、雨の景色に明るさを添えていた。
この景色なんか見覚えがあるぞ。 そうだ。岩崎ちひろさんの淡く美しい水彩画だ。レインコートと長靴をはいた子供たちが、色とりどりの傘をさしている。そんなにぎやかな様子なのに、それが自然としっとりとした雨の景色に溶け込んでいる。私の中によみがえった美しい記憶の中の絵は、どこまで本物に近いんだろうか。
岩崎さんの世界の「雨」も私のお気に入りであるが、特筆すべきは、「あかちゃんのおしり。」 その柔らかな線に魅せられていると、やさしくてあたたかな気持ちに満たされている自分にはっと気づく。
大人になってからも衝動買いのように絵本を買うときがある。
朝日新聞朝刊に連載されている 川上弘美さんの「七夜物語」の挿絵を担当されている酒井駒子さんの絵が好きで、何冊か持っている。
「くまとやまねこ」では、くまさんの大好きな友達であったことりさんの亡骸が、ちいさな箱に敷き詰められた花のうえに横たわっている場面がある。
モノクロの絵に釘付けになりながら、あたりの空気がひんやりと清らかになっていったのを覚えている。
「死」とは、清らかなものなのかもしれない、と思えた瞬間だった。
その時間帯によって 降り方にいろんなバリエーションを見せてくれた昨日の雨は、昨日という一日の時間を 数日間の時間経過に勘違いさせてくれるほどだった。
早朝は、しとしとと 静かな雨だった。
駅まで車を走らせ小学校付近にさしかかると、小さな小学生たちを覆う色とりどりの傘があじさいの花のように身を寄せ合い、雨の景色に明るさを添えていた。
この景色なんか見覚えがあるぞ。 そうだ。岩崎ちひろさんの淡く美しい水彩画だ。レインコートと長靴をはいた子供たちが、色とりどりの傘をさしている。そんなにぎやかな様子なのに、それが自然としっとりとした雨の景色に溶け込んでいる。私の中によみがえった美しい記憶の中の絵は、どこまで本物に近いんだろうか。
岩崎さんの世界の「雨」も私のお気に入りであるが、特筆すべきは、「あかちゃんのおしり。」 その柔らかな線に魅せられていると、やさしくてあたたかな気持ちに満たされている自分にはっと気づく。
大人になってからも衝動買いのように絵本を買うときがある。
朝日新聞朝刊に連載されている 川上弘美さんの「七夜物語」の挿絵を担当されている酒井駒子さんの絵が好きで、何冊か持っている。
「くまとやまねこ」では、くまさんの大好きな友達であったことりさんの亡骸が、ちいさな箱に敷き詰められた花のうえに横たわっている場面がある。
モノクロの絵に釘付けになりながら、あたりの空気がひんやりと清らかになっていったのを覚えている。
「死」とは、清らかなものなのかもしれない、と思えた瞬間だった。
この記事にコメントする