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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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 高級和菓子屋さんの A4サイズの広告を、大切にとっておいた。

どうしても食べてみたい「夢のお菓子」が、季節限定品として載っていたからだ。

思い返すと、去年の秋から冬にかけての私の体は、3分の1「干し柿」でできていた。
それほど「市田柿」にのめりこみ、自分のおこづかいのかなりの割合をそれにつぎ込んでいた。

その「夢のお菓子」は、干し柿の真ん中に白あんが入っていてまわりにケシの実のようなつぶつぶがまぶされてツンとすまし、柿色の品のいい紙製のパッケージでていねいに個包装されている。

さんざん食べてきた干し柿のあの味あの食感に、想像上の白あんを自分なりに加えてみる。
・・だめた。これは食べてみなけりゃ到底わからない。

「一個525円もするけど、どうしても食べてみたいの。」とだんなに言ってみる。

「じゃ、ハルのお散歩の帰りに買いに行こう。」となり、心弾ませ出かけたのだ。

ハルのお散歩を終えて家に帰ってこれを書いている私は、いまだ「夢のお菓子」を追い続けている。 私の「夢」は、きれいさっぱり売り切れていた。

入荷する25日まで、時々「どんなだろう?」って思うのって、結構楽しいことかもしれない。 売り切れていてよかった。

 夢 なんて、そんなものなのかな。


 スーパーのレジの順番待ちで、脇にある棚の商品に手を伸ばし つい買い物かごにいれてしまう。 これはスーパー側の作戦にまんまとひっかかっているようなものだ。

 こうして私は、何十年ぶりにかビスコを買うことになった。

 ビスコ。何という懐かしい響きだろう。
小学校の遠足のおやつに、お楽しみ会やお祭りのお菓子セットの中に、あたりまえの顔をして存在していた気がする。

 当時は、クリームサンドビスケットの一種類。それが今ではキャラメル味だのチョコ味だのバリエーションは豊富らしい。

 ミニパック三個百円の組み合わせに定番以外のものも入れてはみたが、やはりクリームサンドが私にとってはビスコなのだ。

 小さなハーモニカのように律儀な長四角の表面には、フォークをちょんちょんと遠慮がちに突き刺したような穴が並んでいる。
赤ちゃん用ビスケットに似た白っぽいビスケット二枚の間に、真っ白のクリームがちらりと顔をのぞかせている。

 ちょっぴり粉っぽいビスケットと何の駆け引きもないクリームとのコンビネーション。贅沢なバターの香りはどこ吹く風 の、素朴な昭和の味なのである。

 ところで、ビスコのトレードマークとも言える可愛い坊やの顔写真はずっと変わっていないのだろうか? 今の坊やは完璧くっきり二重であごが細く、前髪はシャギーの様相を呈している。

 記憶はまったく定かではないのだが、私が子供の頃のビスコ坊やは、もっと昭和の顔をしていた気がする。

 「おいしくてつよくなる」という何のひねりもないコピーは、複雑な現代においてとても直接的でかえってインパクトが強い。

 あらゆるものが刹那的に存在しては消えていく傾向の中、ビスコとかカールとかがスーパーのお菓子の棚に いつの時でもあってくれるのは嬉しいことだ。

 匂いや味は記憶と結びつき、普段は奥底に静かに眠っている私の子供時代の断片を拾い集めてくれる。

 飽食の時代である今、すでに大人の部類に属する娘や息子が、私の作るホットケーキに喜びの声をあげるのを、そう思うと納得がいく。 
 料理人志望の息子が、大根のかつらむきの練習をしている。
スルスルと透き通った長い帯が、まな板のうえに折り重なる。

 大きなボールにあふれるほどの大根を 効率よくおいしく食べれるようにと、朝からお鍋にしてみた。

 大量の大根を 麺であるかのように扱っておだしにひたし、きのこ類 ねぎ 豆腐を加える。その上に、豚肉の薄切りを一枚一枚ていねいに広げて乗っけていく。
火が通ったところで たっぷりのにらを散らして、ひと煮立ちさせれば はい、できあがり。

 小葱と七味を薬味にして、あれば柚子胡椒もいいかも。好みでポン酢もしくはおしょうゆにつけてふーふー言いながら食べる。

 朝からお鍋もおすすめです。

お昼はこれにうどんを入れて今一度楽しみました。こういう味は飽きがこない。
やっぱり日本人なのね。

 体温をあげる...は、本屋さんを見回すと、今年の健康本のキーワードのようです。

 ラッキーなことに、運動したり あったかいもの飲んだり食べたり、お風呂にはいったり、と 体温をあげることは私の大好きなことばかり。

 それに加えて、更年期症状のホットフラッシュもそろそろ始まってきたようだから、これはもう完璧でしょ。

 大根麺鍋、是非試してみてください。
 ひとつの食べ物にこんなに執着するなんてこと、今まであったかしら?

 スーパーの果物売り場でたまたま目にした市田柿。「干し柿」と言われてイメージする大きさの ひとまわり小さい長野産の干し柿です。

 毎年この時期目にしていたはずなのに、今年はなぜか私を捉えて離さない。

 売り場の前で、数分の熱い視線を送った後、思い切って十数個入りのプラスチックースをかごの中に入れた。
 
 そそくさと家に帰り、はやる気持ちを抑えながらひと噛みしたとたん、もうこれです。これをもとめていたんです。と一生の友に出会ったような気持ちになった。
  
 干されながら糖分が染み出て乾燥することで、舞台化粧のおしろいのみでそのままほったらかされたような柿たちは、ぱっと見はあまり目を惹く姿かたちではないと思う。

 世の中のイメージも、若さとかけ離れたマイナーな存在 といったところではないかな。

 実際 我が家の他のメンバーは、誰も干し柿を口にしようとはしない。
ということはだ、楽しみにとっておいたものが食べられてしまって 子供じみた悔しがり方をしなくてすむということだ。

 市田柿はいつのときでも、お行儀よく私だけを待っていてくれる。
 
 みんな知ってるのだろうか? 

粉をふいたしわしわな表面のすぐ下に、情熱的な深い橙色が凝縮されていることを。

硬すぎもせず柔らかすぎもしない、理想の弾力がそこに存在することを。

太陽光線とのコラボレーションにより生み出された あの芳醇な味と香りを。

 このようなのめり込みのさなか 本屋で立ち読みしていたら またもや干し柿に出会った。

 本の題名は’免疫力をあげる食べ物 ’。

思い切り納得。そして私は心の中で”素晴らしい!”  とつぶやいた。






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