日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
年に一度の音楽ライブに、出演者の家族として参加するようになって3度目の今年。
そのライブが、いつものライブハウス ラパンエアロで先週の土曜日に行われた。
いつもとちょっと違ったのは、「Photographerとして参加よろしく。」というライブ主催者
からの依頼メールに反応し、カメラの準備をいつもよりも念入りに行ったことだ。
仕事で写真を撮りなれている娘も その日は休めると言っていたので、助っ人を頼んだ。
ライブ会場で「暗さ対策」のために、娘とおでこを付き合わせながらカメラをいじっている
うちに、彼女のカメラと私のカメラの精度の違いが明白になってきた。
まずびっくりしたのは、最高感度が倍以上違うことだ。
感度をぎりぎりいっぱいあげて、「おっ、けっこう暗くても焦点合うな・・」と悦にいっている
彼女の隣で、四苦八苦している私がいた。
勉強不足の私が、暗がりの中、やっつけにピシッとした写真を撮れるはずがない。そうその場で
観念した私は、娘に正統派写真を託し、自分は「ちょっとぶれてて面白い写真」という姑息な方向
に走ることにした。
出演者やオーディエンスをなんとか一通り撮り終えると、手持ち無沙汰になった私のレンズは
床を這いずりだし、カクンとのけぞっては天井を写し、またそこからの降り際に、偶然キャッチ
したギタリストの手に張り付いてみたりしていた。
音の振動が踊り続けている小さな空間が、ステージ上にはいっぱいあった。
そんな空間的別世界に半身を滑り込ませつつ、現実世界に残した片耳で、奏でられる音楽
を聴いていた。
シャッターを押し続けるってすごい快感。
あとで見てみて、撮った写真のほとんどがわけのわからない粗悪なものばかりでびっくりした
けれど、不思議な感覚が経験できたことで個人的には楽しかった。
ライブの打ち上げ会場で、タブレットに取り込んだ自分の写真をお披露目して、みんなに
褒められ喜ばれている娘がいた。
私はこの瞬間、ちょっとボケてわけわからなくなった私の隣に、着実に娘が立ってくれている
将来の場面が、ちらりと見えた気がしたのだ。




そのライブが、いつものライブハウス ラパンエアロで先週の土曜日に行われた。
いつもとちょっと違ったのは、「Photographerとして参加よろしく。」というライブ主催者
からの依頼メールに反応し、カメラの準備をいつもよりも念入りに行ったことだ。
仕事で写真を撮りなれている娘も その日は休めると言っていたので、助っ人を頼んだ。
ライブ会場で「暗さ対策」のために、娘とおでこを付き合わせながらカメラをいじっている
うちに、彼女のカメラと私のカメラの精度の違いが明白になってきた。
まずびっくりしたのは、最高感度が倍以上違うことだ。
感度をぎりぎりいっぱいあげて、「おっ、けっこう暗くても焦点合うな・・」と悦にいっている
彼女の隣で、四苦八苦している私がいた。
勉強不足の私が、暗がりの中、やっつけにピシッとした写真を撮れるはずがない。そうその場で
観念した私は、娘に正統派写真を託し、自分は「ちょっとぶれてて面白い写真」という姑息な方向
に走ることにした。
出演者やオーディエンスをなんとか一通り撮り終えると、手持ち無沙汰になった私のレンズは
床を這いずりだし、カクンとのけぞっては天井を写し、またそこからの降り際に、偶然キャッチ
したギタリストの手に張り付いてみたりしていた。
音の振動が踊り続けている小さな空間が、ステージ上にはいっぱいあった。
そんな空間的別世界に半身を滑り込ませつつ、現実世界に残した片耳で、奏でられる音楽
を聴いていた。
シャッターを押し続けるってすごい快感。
あとで見てみて、撮った写真のほとんどがわけのわからない粗悪なものばかりでびっくりした
けれど、不思議な感覚が経験できたことで個人的には楽しかった。
ライブの打ち上げ会場で、タブレットに取り込んだ自分の写真をお披露目して、みんなに
褒められ喜ばれている娘がいた。
私はこの瞬間、ちょっとボケてわけわからなくなった私の隣に、着実に娘が立ってくれている
将来の場面が、ちらりと見えた気がしたのだ。
先日表参道で、絵画展とランチを一緒に楽しんだ際に、「じゃ、次はウチに遊びにおいで。」と
言ってくれていたえっちゃんの家に昨日遊びに行って来た。
この際だから他にも声をかけてみよう・・とえっちゃんが連絡してくれた5人も加わり、小さな
クラス会のように輪が広がった。
料理上手のえっちゃんが用意してくれた美味しい食事、清潔で趣味のいいくつろぎの空間、
久々の友達の顔、声。それらにちょっとばかりのアルコールが加わり、私はいつしか心底
くつろいでいた。
特に50を超えてから、友人と会うたび感じることがある。
私は彼らひとりひとりをとても誇らしいと思うのだ。
今ある状況は、その人それぞれであるけれども、お互い何かを押し付けることは全く
しない。相手の立場に敬意を払っているからこそ、それは可能なことなのだと思う。
みんなすごく誠実で賢い。様々な経験を通して得た知恵と柔軟さがある。
昔の彼女達も好きだったけれど、今の彼女達はもっと好きだ。
「今の私たちって、力を合わせたら、かなりすごいことできるんじゃない?」と、私が
言うと、みんなニコニコしながら賛同してくれた。
尽きないおしゃべりの輪の中に居ながら、心地よさの理由がもひとつ別にあることに気づ
かされた。みんなのお喋りの量のバランスが絶妙なのだ。
しゃべり続ける人、それをただ聴くだけの人は、私たちの中に誰ひとりとしていなかった。
みんなが喋り、みんなが人の話に真剣に耳を傾けた。
無言のルールでもあるかのように、バトンが均等に回されていった。
みんなのおしゃべりに、ただうなづいているだけの友達がいると、もうひとりの友達が問い
かける。彼女が話始める。そして私たちが聞く。
会話はキャッチボールだという言い古された言葉があるけれど、私たちの間に、幾重にも
重なった美しい放物線が描かれていたのだ。
言ってくれていたえっちゃんの家に昨日遊びに行って来た。
この際だから他にも声をかけてみよう・・とえっちゃんが連絡してくれた5人も加わり、小さな
クラス会のように輪が広がった。
料理上手のえっちゃんが用意してくれた美味しい食事、清潔で趣味のいいくつろぎの空間、
久々の友達の顔、声。それらにちょっとばかりのアルコールが加わり、私はいつしか心底
くつろいでいた。
特に50を超えてから、友人と会うたび感じることがある。
私は彼らひとりひとりをとても誇らしいと思うのだ。
今ある状況は、その人それぞれであるけれども、お互い何かを押し付けることは全く
しない。相手の立場に敬意を払っているからこそ、それは可能なことなのだと思う。
みんなすごく誠実で賢い。様々な経験を通して得た知恵と柔軟さがある。
昔の彼女達も好きだったけれど、今の彼女達はもっと好きだ。
「今の私たちって、力を合わせたら、かなりすごいことできるんじゃない?」と、私が
言うと、みんなニコニコしながら賛同してくれた。
尽きないおしゃべりの輪の中に居ながら、心地よさの理由がもひとつ別にあることに気づ
かされた。みんなのお喋りの量のバランスが絶妙なのだ。
しゃべり続ける人、それをただ聴くだけの人は、私たちの中に誰ひとりとしていなかった。
みんなが喋り、みんなが人の話に真剣に耳を傾けた。
無言のルールでもあるかのように、バトンが均等に回されていった。
みんなのおしゃべりに、ただうなづいているだけの友達がいると、もうひとりの友達が問い
かける。彼女が話始める。そして私たちが聞く。
会話はキャッチボールだという言い古された言葉があるけれど、私たちの間に、幾重にも
重なった美しい放物線が描かれていたのだ。
インターホンが鳴り、応対してみるとマンションの管理人さんだった。
穏やかな表情をした管理人さんがエントランスホールで、電気自転車のバッテリー を片手にぶらさげて立っている姿がインターホンの画面に映し出されていた。
「こちらでこれ、お預かりしてますから。取りにいらしてください。」
と言う管理人さんに、私は「ありがとうございます。すぐ取りにいきますっ!」と晴れやかに言った。
実は昨日、私にありがちなとんまなドジを、またしてもやってしまったのだ。
マンションの駐輪場で、ちょっと入りづらいな・・と思いながらバッテリーを自転車の
所定位置にがっちり入れ込み、さて開錠しようと思ったら、鍵が合わない。
壊れたの?と一瞬思ったら、自分の自転車じゃなかった。
メーカーもおんなじ。色も茶色系で形もほぼ合同体。
だからと言って、人様の自転車に自分のバッテリーをはめ込んでいいわけない。
当たり前のことだが、はめ込んでしまったら最後、自分の鍵では外れない。
祝日のため管理人さんもお休みだったので、登録帳で自転車の持ち主を調べてもらう
こともできず、メモを書いてサドルに貼り付け電話を待つことにした。
当然のことながら、私はど~~んと落ち込んだ。
入れづらいと思った時点でなぜ気づかない? この不注意この間抜けさ、やっぱり
死ぬまで治らないのか、ほんと情けない。人に迷惑かけないようにね。と子供たちを育てて
きたのに、自分が人に迷惑かけていったいどうする?
昨日は朝5時から起きてさっさと家事を片付けていた。
ダンナは出勤だし、ジムに行こうと思っていたからだ。
ヨガの先生が前回のレッスン中に、「文化の日には特別プログラムとして「サルサ」と
「ピラティス」を担当するから是非来てね。」と言った時になぜか目が合ってしまい、私は
うん。とうなづいてしまった。
急遽予定を変更し、一日中家にいて電話を待っていたのだが、毎日自転車に乗る方では
なかったのだろう、とうとううちの電話は日がな一日押し黙ったままだった。
今朝になって早速勤務中の管理人さんに事情を話し、自転車の持ち主を教えてもらった。
すぐにお宅に伺ったがお留守のようだった。
相手の鍵で外れなかったら、特殊な修理が必要かもしれないな。と覚悟を決めていたら、
「出かけるところのお嬢さんが、自転車のバッテリーに気づき、外して持って来てくれました。」と、管理人さんがインターホン越しに伝えてくれたというわけだ。
それにしても、自分がちょっとしたことですごく落ち込む人間であることを、今回の出来事
で、私は再確認した。昨日はその落ち込みから抜けられず、夜ご飯もちゃんと食べることが
できなかった。それどころか、いとこが先日残していった缶ビールを一気に飲んで、現実逃避
しようとしていた。
そしてその落ち込みを引きずったまま今日になった。
自分のことはおろそかにしても、不思議なことにハルとダンナのためにはいつもの通り動けた。
気づきづらい事だけれど、こういうことってすごくありがたいことなんだと思う。
ものすごい労力とエネルギーを必要とするあの面倒な子育ても、実はさせてもらっていたんだ、
と今なら思える。そう、母親、させてもらっていたんだ。
楽 なのと 楽しい は、同じ字なのにまったく違う。
楽なことで楽しいことって、もしもあったら教えて欲しい。
穏やかな表情をした管理人さんがエントランスホールで、電気自転車のバッテリー を片手にぶらさげて立っている姿がインターホンの画面に映し出されていた。
「こちらでこれ、お預かりしてますから。取りにいらしてください。」
と言う管理人さんに、私は「ありがとうございます。すぐ取りにいきますっ!」と晴れやかに言った。
実は昨日、私にありがちなとんまなドジを、またしてもやってしまったのだ。
マンションの駐輪場で、ちょっと入りづらいな・・と思いながらバッテリーを自転車の
所定位置にがっちり入れ込み、さて開錠しようと思ったら、鍵が合わない。
壊れたの?と一瞬思ったら、自分の自転車じゃなかった。
メーカーもおんなじ。色も茶色系で形もほぼ合同体。
だからと言って、人様の自転車に自分のバッテリーをはめ込んでいいわけない。
当たり前のことだが、はめ込んでしまったら最後、自分の鍵では外れない。
祝日のため管理人さんもお休みだったので、登録帳で自転車の持ち主を調べてもらう
こともできず、メモを書いてサドルに貼り付け電話を待つことにした。
当然のことながら、私はど~~んと落ち込んだ。
入れづらいと思った時点でなぜ気づかない? この不注意この間抜けさ、やっぱり
死ぬまで治らないのか、ほんと情けない。人に迷惑かけないようにね。と子供たちを育てて
きたのに、自分が人に迷惑かけていったいどうする?
昨日は朝5時から起きてさっさと家事を片付けていた。
ダンナは出勤だし、ジムに行こうと思っていたからだ。
ヨガの先生が前回のレッスン中に、「文化の日には特別プログラムとして「サルサ」と
「ピラティス」を担当するから是非来てね。」と言った時になぜか目が合ってしまい、私は
うん。とうなづいてしまった。
急遽予定を変更し、一日中家にいて電話を待っていたのだが、毎日自転車に乗る方では
なかったのだろう、とうとううちの電話は日がな一日押し黙ったままだった。
今朝になって早速勤務中の管理人さんに事情を話し、自転車の持ち主を教えてもらった。
すぐにお宅に伺ったがお留守のようだった。
相手の鍵で外れなかったら、特殊な修理が必要かもしれないな。と覚悟を決めていたら、
「出かけるところのお嬢さんが、自転車のバッテリーに気づき、外して持って来てくれました。」と、管理人さんがインターホン越しに伝えてくれたというわけだ。
それにしても、自分がちょっとしたことですごく落ち込む人間であることを、今回の出来事
で、私は再確認した。昨日はその落ち込みから抜けられず、夜ご飯もちゃんと食べることが
できなかった。それどころか、いとこが先日残していった缶ビールを一気に飲んで、現実逃避
しようとしていた。
そしてその落ち込みを引きずったまま今日になった。
自分のことはおろそかにしても、不思議なことにハルとダンナのためにはいつもの通り動けた。
気づきづらい事だけれど、こういうことってすごくありがたいことなんだと思う。
ものすごい労力とエネルギーを必要とするあの面倒な子育ても、実はさせてもらっていたんだ、
と今なら思える。そう、母親、させてもらっていたんだ。
楽 なのと 楽しい は、同じ字なのにまったく違う。
楽なことで楽しいことって、もしもあったら教えて欲しい。
怖い夢 焦る夢 は人様々だとは思うけど、数多くの友達が「今だによく見るのよ・・」
と言い、「そう。本当にそう。」と、周りの人間が けたたましく共感を表すのが「試験」
の夢だ。
試験開始時間にぎりぎり間に合いそうなのに、途中から足がもつれ出し、試験会場に到着
できない。試験官の合図とともに、机上にあったテスト用紙を表返してみると、勉強して
いた範囲が完全にズレていて、一問も解けそうにない。
シャーペンの芯が非力で折れまくる。消しゴムがガムになっちゃって、答案用紙にべったり
張り付いてしまう。
試験の悪夢は、どんなに学生時代が昔に遠のいたとしても、今だ悪夢であり続けるのだ。
先週の土曜日 新宿で、中学時代の友達のみいちゃんとウィンドウショッピングをしながら、
もうひとりの友達のくみちゃんが来るのを待っていた。
「ごめんね~。急にその日に試験受けなきゃならなくなったの。少し遅れて参加するから先
やってて。」というメールが入ったのが数日前。何の試験だろう?と思いながら、じゃ頑張っ
てね。と返事をし、そして当日になった。
遅れて来たくみちゃんはスーツを着ていた。
落ちたら恥ずかしいから・・と最初何の試験だか教えてくれなかったけれど、話が盛り上がって
くるに連れ、その勢いにのって「実は弁理士の資格試験の3次で、今日が面接試験だったんだ。」
と教えてくれた。
もし受かったら、私最年長者かもしれない。とも言っていた。
すごいな。。。。弁理士って国家資格で合格率が3%くらいなんじゃなかったっけ?
確かに昔から彼女はずば抜けて頭が良かった。特に理数系がすごくて、例えば図形の証明
問題などを私たち生徒にやらせている先生が、基本の段階が終わるのを見届けると、
「じゃあ、別の証明方法を考えつくヤツはいないか? これはかなり高度だぞ。おいお前、
どうだ?」と、くみちゃんを指名したものだ。
すると、普段私達と馬鹿げたことでぎゃあぎゃあ騒いでいる彼女が、冷静かつ大人びた表情を
たたえながらすーっと黒板に歩み寄り、とんでもないところに補助線を引っ張っては、まるで
すでにある答えを写しているかのようにサラサラと理論的な正解を導き出すのであった。
今回みいちゃんが試験の悪夢について語った時も、くみちゃんは笑って聞いていたところをみると、くみちゃんにとっての試験とは、どんどんなぎ倒して行けるヨワイ敵どもにすぎないのかも
しれない。
試験か~。勉強か~。はあ~・・私は純粋に苦手意識しかない。
・・時事英単語でも増やそうかな。
別れ際に、受かったらまた3人でお祝いしよう。と言ったら、くみちゃんが「落ちるかもしれ
ないよ。」というので、どっちにしてもまた会おう。と言っておいた。
でも本当は、あのくみちゃんだもの。絶対受かる。と私は思っているんだ。
と言い、「そう。本当にそう。」と、周りの人間が けたたましく共感を表すのが「試験」
の夢だ。
試験開始時間にぎりぎり間に合いそうなのに、途中から足がもつれ出し、試験会場に到着
できない。試験官の合図とともに、机上にあったテスト用紙を表返してみると、勉強して
いた範囲が完全にズレていて、一問も解けそうにない。
シャーペンの芯が非力で折れまくる。消しゴムがガムになっちゃって、答案用紙にべったり
張り付いてしまう。
試験の悪夢は、どんなに学生時代が昔に遠のいたとしても、今だ悪夢であり続けるのだ。
先週の土曜日 新宿で、中学時代の友達のみいちゃんとウィンドウショッピングをしながら、
もうひとりの友達のくみちゃんが来るのを待っていた。
「ごめんね~。急にその日に試験受けなきゃならなくなったの。少し遅れて参加するから先
やってて。」というメールが入ったのが数日前。何の試験だろう?と思いながら、じゃ頑張っ
てね。と返事をし、そして当日になった。
遅れて来たくみちゃんはスーツを着ていた。
落ちたら恥ずかしいから・・と最初何の試験だか教えてくれなかったけれど、話が盛り上がって
くるに連れ、その勢いにのって「実は弁理士の資格試験の3次で、今日が面接試験だったんだ。」
と教えてくれた。
もし受かったら、私最年長者かもしれない。とも言っていた。
すごいな。。。。弁理士って国家資格で合格率が3%くらいなんじゃなかったっけ?
確かに昔から彼女はずば抜けて頭が良かった。特に理数系がすごくて、例えば図形の証明
問題などを私たち生徒にやらせている先生が、基本の段階が終わるのを見届けると、
「じゃあ、別の証明方法を考えつくヤツはいないか? これはかなり高度だぞ。おいお前、
どうだ?」と、くみちゃんを指名したものだ。
すると、普段私達と馬鹿げたことでぎゃあぎゃあ騒いでいる彼女が、冷静かつ大人びた表情を
たたえながらすーっと黒板に歩み寄り、とんでもないところに補助線を引っ張っては、まるで
すでにある答えを写しているかのようにサラサラと理論的な正解を導き出すのであった。
今回みいちゃんが試験の悪夢について語った時も、くみちゃんは笑って聞いていたところをみると、くみちゃんにとっての試験とは、どんどんなぎ倒して行けるヨワイ敵どもにすぎないのかも
しれない。
試験か~。勉強か~。はあ~・・私は純粋に苦手意識しかない。
・・時事英単語でも増やそうかな。
別れ際に、受かったらまた3人でお祝いしよう。と言ったら、くみちゃんが「落ちるかもしれ
ないよ。」というので、どっちにしてもまた会おう。と言っておいた。
でも本当は、あのくみちゃんだもの。絶対受かる。と私は思っているんだ。
JUN・・は、去年なくなったおじさんの娘、つまり私のいとこで、土曜日にダンナさん
のKEIさんと一緒にウチに遊びに来てくれた。
彼等は大のビール好き。
ビールが主食、みたいな生活をしている彼らには、仰々しい食事よりも、気の利いた小さな
おつまみとその品数だろう・・そう思った私は、まるで居酒屋の女将のように、「つくね」
や「かぼちゃコロッケ」、「きゅうりとアボカドの塩ナムル」等など、彼らのビールの進み
具合を見ながら次々とテーブルに並べていった。
それにしても目の前で、あれだけのピッチでビールを飲む人たちを私は初めて見た。
お酌をし合うなんてまどろっこしい行為は彼らには存在しない。
ぐびぐび飲んで、慣れた手つきで黄金色の液体をグラスに注ぎ続けるのだ。
私が用意した350ml缶6本なんて、彼らには「子供のお遊び」以下だったみたいで、ものの5分
くらいで軽やかな空き缶となり、用意した透明袋に投げ込まれた。
「今日は思い切り飲みたいから・・」と、迎えに行った時に立ち寄った酒屋で彼らが買った
500ml缶3パック18本もすごい勢いで消費され、空き缶入れの半透明の袋が次第に丸みを帯びて
カラフルな大玉になるのにそんなに時間がかからなかった。
ビールを飲むと、私は幾分笑い上戸になる。JUNの話が可笑しくてずっとケタケタ笑って
いた気がする。
最初から最後まで、お腹の皮がひきつれるほどに笑いの起きる、ユーモアセンスいっぱいの
宴席だったのだが、ふと私が、
「でもさ、ほんとおじさんて全然『死』の似合わない人だよね。あたしさ、今だに
おじさんの死が受け入れられなくてね。自分の父や母が亡くなった時よりもショックが長
引いているかもしれない・・。」
というと、JUNがうなづいて、
「確かに自己主張と存在感は半端なかったからね。『お前というやつは・・』
『まったくお前のすることときたら・・』と私は言われ続けて、喧嘩もいっぱいしてきたけ
れど、なんだかね。もう自分にとってあんなうるさい存在がこの世に一人もいないんだなと
思うとね・・」と、しんみりしていた。
5時半にウチに来て飲みだし、11時半にだんなが彼らを駅まで送って行くぎりぎりまで
まだ飲み足りない雰囲気をかもし出していたが、とりあえずお開きにした。
彼らが去ったあとに、ウチでは未だかつて見たことのないような空き缶の山と、ルーフバル
コニーに置き去りにされたKEIさんのタバコとライターとポケット灰皿と、JUNが途中で
畳の部屋に脱ぎ捨てた黒い靴下が残されていた。
忘れ物してるよ・・とメールすると、「あな恥ずかし!!悪いが全部捨ててくれ!」
と返事が返って来た。
セミの死骸も捨てられない私が、当人に言われたからって人の物をそうそう簡単には
捨てられないよ。
で、タバコはサランラップでキツく巻いて、JUNの靴下は洗濯後にビニール袋に入れて
置いてある。次回会ったとき渡したら「うそおっ、やめてよ!」って言われそうだけど、
やっぱりとっておくからね。


のKEIさんと一緒にウチに遊びに来てくれた。
彼等は大のビール好き。
ビールが主食、みたいな生活をしている彼らには、仰々しい食事よりも、気の利いた小さな
おつまみとその品数だろう・・そう思った私は、まるで居酒屋の女将のように、「つくね」
や「かぼちゃコロッケ」、「きゅうりとアボカドの塩ナムル」等など、彼らのビールの進み
具合を見ながら次々とテーブルに並べていった。
それにしても目の前で、あれだけのピッチでビールを飲む人たちを私は初めて見た。
お酌をし合うなんてまどろっこしい行為は彼らには存在しない。
ぐびぐび飲んで、慣れた手つきで黄金色の液体をグラスに注ぎ続けるのだ。
私が用意した350ml缶6本なんて、彼らには「子供のお遊び」以下だったみたいで、ものの5分
くらいで軽やかな空き缶となり、用意した透明袋に投げ込まれた。
「今日は思い切り飲みたいから・・」と、迎えに行った時に立ち寄った酒屋で彼らが買った
500ml缶3パック18本もすごい勢いで消費され、空き缶入れの半透明の袋が次第に丸みを帯びて
カラフルな大玉になるのにそんなに時間がかからなかった。
ビールを飲むと、私は幾分笑い上戸になる。JUNの話が可笑しくてずっとケタケタ笑って
いた気がする。
最初から最後まで、お腹の皮がひきつれるほどに笑いの起きる、ユーモアセンスいっぱいの
宴席だったのだが、ふと私が、
「でもさ、ほんとおじさんて全然『死』の似合わない人だよね。あたしさ、今だに
おじさんの死が受け入れられなくてね。自分の父や母が亡くなった時よりもショックが長
引いているかもしれない・・。」
というと、JUNがうなづいて、
「確かに自己主張と存在感は半端なかったからね。『お前というやつは・・』
『まったくお前のすることときたら・・』と私は言われ続けて、喧嘩もいっぱいしてきたけ
れど、なんだかね。もう自分にとってあんなうるさい存在がこの世に一人もいないんだなと
思うとね・・」と、しんみりしていた。
5時半にウチに来て飲みだし、11時半にだんなが彼らを駅まで送って行くぎりぎりまで
まだ飲み足りない雰囲気をかもし出していたが、とりあえずお開きにした。
彼らが去ったあとに、ウチでは未だかつて見たことのないような空き缶の山と、ルーフバル
コニーに置き去りにされたKEIさんのタバコとライターとポケット灰皿と、JUNが途中で
畳の部屋に脱ぎ捨てた黒い靴下が残されていた。
忘れ物してるよ・・とメールすると、「あな恥ずかし!!悪いが全部捨ててくれ!」
と返事が返って来た。
セミの死骸も捨てられない私が、当人に言われたからって人の物をそうそう簡単には
捨てられないよ。
で、タバコはサランラップでキツく巻いて、JUNの靴下は洗濯後にビニール袋に入れて
置いてある。次回会ったとき渡したら「うそおっ、やめてよ!」って言われそうだけど、
やっぱりとっておくからね。
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