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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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朝 目覚めて 娘を想う。
あ~すべてが夢だったんだ、良かった・・ってなれたらな・・って。
でもそんな願いは虚しく、現実は微動だにせず私の前に立ちはだかる。
そう、現実は何時の時でも厳しい表情を隠し持ち、露呈するタイミングを伺っている。

 すべての治療をやり尽くした後、難病の患者や家族は次に何をするかといえば、まだ認可され
ていない新しい治療法の治験や臨床試験に目を向け始め、どうにかして受けさせてもらえないか
とアクセスを試みる。
 
「3月半ばに治験募集開始」と公ではないにせよ得た情報、「大原薬品のONC201」に向けて
私たちは半年前からそこに目標を置き、希望をつなげてきた。
ところが、実際の募集が始まり、心躍らせながら募集事項を今週初めに見た私たちは愕然と
することになる。

第一相 KPS 80
医療関係者以外の 普通に健康な暮らしをしてる方たちには ??? であろう。

どういうことかというと、第一段階目の治験において、患者の全身状態のスコアが80以上、
つまり、立ち歩くことができてほとんど自分の身の回りのことを自分自身で行える全身状態で
あること が マスト条件のひとつ、ということだ。

娘はすでに自分では歩けない。甘くみてもKPS50~60というところだ。
本人も周りの私たちもこの状況に打ちのめされながら、でも何とか入れてもらえないかと、
治験を行う国立がんセンター中央病院と埼玉医科大学病院に、担当医の推薦状を持って外来
予約をして交渉した・・が、無理だった。

 「残念ながら受け入れられません」
私たちにとって非情なこの宣告を、昨日一昨日と2人の医師から告げられたのだが、
同じ答えでもこの二人から真逆の印象と感情を抱くことになった。

私は一人目の医師があらかたしゃべり終わると、ほとんど睨みつけるように彼を見ていた
と思う。そのあくどい政治家のような顔つきの医師は、私たちを傷つけることを容赦なく
言った。娘の嗚咽が狭い部屋に悲しく響く。
私が食い下がると、「私も山のような患者を抱えていて、そんなに時間を取ってられ
ない。話したいならセカンドオピニオンを希望してまた来たらいい・・」

ちなみにセカンドオピニオンはただ話すだけで4万円くらいかかる。
「こんなね、お互い気悪くするようなことしゃべっててもらちがあかない」
そう言われた私は「いえ、私は気を悪くなんかしてませんよ。気を悪くしてるのは先生だけ
です」・・私、時折すごい気が強いのよ。特にステイタスが高い人たちがなんか勘違い
しているのが許せない。

「行こう」私が娘に言った。
ダンナとヨッシイも立ち上がり、先生に礼儀正しく ありがとうございました と言った。
私は言えなかった。心の中で Go to hell と低くつぶやき、振り返りもせず部屋を出た。
ヨッシイが左手を娘の頭に置き、右手で目頭を押さえていた。

昨日の先生は、「・・というルールがあるので、ごめんね、受けさせてはあげられないんだ」
そう言いながらも先生は、大原薬品にその場で電話をしてくれて、「KPSの足りない患者さん
が今いらしているけど、何か抜け道というか方法はないかな?」と聞いてくださったり、
先生のメアドも教えてくれて、何か少しでもいい情報があったら連絡します。
そんな風に言ってくださった。

同じ答えでもこの違いは何?
あまりの極端なケースを引き続き経験してしまって、現実感がなくぼーっとしてしまう。

治験の一相はKPS80だが、二相になると50に落ちる。
二相の予定は秋ごろ。そこまで今の娘の状態をキープすることが当面の目標だ。
不安はマックスだけど。

というわけで、私は今どん底にいる。
どん底のまま、一体何が書けるのだろうか、これは自分でも興味がある。
なぜなら人間は幸せな時よりも不幸な時の方が本性が出やすいと思うから。

自分がどん底にいようが、好きな人たちには幸せでいてほしい。
そう思えることが今自分自身を好きでいられる理由なんだと思う。

友達の娘さんや息子さんが結婚したり出産したりと この一年間でおめでたラッシュの状況
が続いてきている。その都度、良かったね。と心から言えて、お祝い品を探すときも喜んで
もらえそうなものを一生懸命探した。

もちろん、娘さんや息子さんが健康であること、普通の生活ができることに対して羨ましいな
とは感じてしまう。
でもそこどまりでいられることが自分の安定につながっているんだと思う。


そう、自分がどん底にいようが君に対する愛情は変わらないよ。
でもこの愛情は、かみ砕いていうとね、私を踏み台 (あんまりいい言葉じゃないかな) 
にして、人を信じられるようになって、優しい素敵な人と出会って、幸せになってくれたら
・・っていう愛情だからね。踏み台期間が長いといいな・・
「君」は、もしも読んでくださってる人がいたら あなたかもしれません。

もう一人の君へ。
あれからずっと考えていたんだ。「綺麗はつくれる」って言葉。
少しずつ見えてきたものがあるから、明日続けて書けたら書きます。

ではまた明日。








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