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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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現実にひき戻され、洗濯掃除に明け暮れた。
同じ家を出て山形に向かい 同じ家に山形から帰ってきたのに
その散らかりようは、その当たり前の感覚を麻痺させるほどだった。

 子供たちが我々のいない間に 友達を呼んだようだ。
掃除をしていると、麻雀の点棒が落ちていた。
無機質に そしらぬ顔をしながらも、我が家における空白の3日間を
物語ってくれていた。

 夢のような三日間は、もはや幻想のようだ。
もしかしたら現実逃避だったのかもしれないとも思えてしまう。

「子供より親が大事。」とは、太宰治 の「桜桃」に繰り返される
言葉。太宰が39歳で入水自殺した同年に書かれた作品である。

 図らずも、さくらんぼで有名な旅先の山形で、電子辞書に収録されて
いる太宰作品をいくつか読み返したところなのだ。

 日常生活の心配事、煩わしさを重たく引きずり 煩雑な毎日に消耗
されながらも、家族のかたちを保っている夫婦の話。

 大変さに気づかぬように鈍感でいようとすることは、ひとつの処世術
なのであろう。

 家族。私にとって幸せの必須不可欠でありながら、同時になんと煩わしい
ものであることか。

 息切れしながら支払った子供たちの学費も残すところあと一回。
「稼ぎ始めたらすぐに独立。」を合言葉に子育てをしてきた。

 あと半年が、これなかなかきつい。
「子離れができなくて・・・。子供にはずっと家に居て欲しいと思うの。」

 こういうお母さんを心から尊敬する。私には無理。
早く自由になりたい。

 前から思ってたけど母親向きじゃあないのよね。

 憂鬱が家庭の空気に漂い始めると、太宰はそこから逃げてお酒を飲みに行く。
お皿いっぱい出されたさくらんぼを目の前に、子供に持って帰ったら喜ぶだろう
な、と思いつつも がむしゃらにさくらんぼを食べては種を吐き 食べては吐きを
繰り返すのだ。

 さくらんぼの季節、私の密やかな悪事。
何気ない日常のお買い物の中に こっそりさくらんぼを紛れさす。

 家族のいない日中に、こそこそ食べるのだ。
安っぽいプラスチックケースの底を 種と蔓が覆い尽くすまで、太宰のように
食べては吐き 食べては吐きを繰り返す。

  



山形はやはり遠かった。
でも いっぺんに好きになった。

 さくらんぼを思い浮かべるくらいの知識しかない我々が、夏の旅行先に山形を選び、滞在中その魅力の虜になっていったのだ。

 お国なまりの温かさに心溶かされ、食べ物のおいしさに体がよみがえり、壮大な自然に浄化された。

 観光地にありがちな、うわっつらだけ仰々しく整えたものを 機械的に押し出されるようなのとは大きく違い、あらゆるところに郷土愛が浸透しているのを感じた。

 土地で採れる旬の食材が、もっとも活きるようにと心細やかに調理され盛り付けられたものを、ひとなつっこいお人柄の山形美人のお運びさんが、お国なまりを混ぜながら丁寧にお料理の説明をしてくださるのだ。

 並べられたお料理の どれひとつを取っても、郷土の香り芳しく、奥深い味わいに心も体も満たされていった。

 一日目は、「四季のホテル」二日目は 銀山温泉町の旅館 「永澤平八」。両者とも その温泉と郷土料理に、「大変なこともあったけど、頑張って生きてきて良かった・・。」と思えたほどだ。

 たくさんたくさん写真を撮ったので、これから数日は 山形色のブログです。







子供たちが大人になったからなのだろう・・土日の過ごし方が数年前とまるっきり違ってきている。

 子供が小さい時は、必ず家族みんなひとかたまりで行動していたものだ。おつかいに行くにも遊びに行くときもお医者さんに行くときも である。

 それがある日 彼らはお医者さんに一人で行けるようになる。友達との付き合いがより大切になり、バイトに忙しくなって行った。暇な時でも 部屋でパソコンや携帯をいじってたりするようになった。

 そのようにして「夫婦 プラス ひとワンコ」で過ごす時間が増えていったのは、自然な流れなのかもしれない。

 最近では、ダンナがバンドの練習に行ったり、私が英語のミーティングに行ったりと、土日に夫婦でさえも たまに別行動を取るようになった。

 家族って 変幻自在に形を変えながら、その時々のバランスをとって行くものなのだなあ・・と最近つくづく思う。 

 そうやって だんなが土日に練習に励んでいたバンドのライブが実は昨日だったのだ。大学時代の先輩 同期 後輩 が結構たくさん集まってくれて盛り上げてくれた。

 大学卒業後、30年のブランクを経ての再結成であるにもかかわらず、懐かしい という感じではなかったのが不思議と言えば不思議だ。

 それよりも何か 始まりの予感 というか 可能性 というか、未来を感じさせてくれるライブだった。

 それにしても、少しずつではあっても自分の時間を使って、また学生時代の友人と活動できるなんて 子供が小さい時は想像できなかったことである。

 ライブ後、みんなで居酒屋さんに繰り出し、ほろ酔い気分で店を出た。

 
あ~、終わった。これでひと区切りだ。

 昨日の本番まで、お経のように唱えていた、スピーチ原稿。
Toastmasters English での二回目のスピーチ任務を終えたのだ。

 苦しかったけど、この開放感、たまらない感じです。

 今回のスピーチは、このブログでもお馴染みの 自然公園の描写から始め、そこから徐々に、人間は どのように自然と共生していくべきか。というかなり大きなテーマへと発展させていった。

 途中ちょっとつっかえたり言い直したところもあり、やっちゃったなー・・と思っていたにもかかわらず、後から直接 「すごい、よかった。」とかなり強い調子で言いに来てくださる方が何人か居て、言いたいことが伝わっているなら、まあまあ成功かな、と思うことにした。

 金曜日、私の大好きな忌野清志郎さんの絵画にスポットをあてた番組があった。
昔々からキヨシローの音楽と共に、彼の絵に愛着を持っていた私にとって、それはまさに天国の彼からの極上のプレゼントだった。

 放射線治療のためつるつるになった頭を逆手にとって、彼は入院中 毎日毎日自分の顔をカメラにおさめる。

治療後においても、徐々に生えてくる髪の毛を冷静に見つめながら、毎日毎日自分の顔をカメラにおさめる。

 武道館で行われた、「完全復活祭」のオープニングに つるつるだったキヨシローのあたまの上に、生き物が大きく背伸びをして動き出すように髪の毛が成長していく様子が映し出される。超早送りのその映像は、自然番組でよく見るような、固い蕾が徐々に花びらを緩め、開き切るまでの映像に似ている。 

 キヨシローはこの映像をオープニングに流すことを望んだという。

 完全復活への 彼の静かな意気込みが これほどまでに真摯に直接的に人の心に届くやりかたはないだろうな・・

 彼はあくまでも アーティストだったのだ。

 
暑い。暑い! 暑い・・。
朝起きてから夜寝るまで、いや寝た後でさえも、家族のそれぞれが何度この単純な言葉を発していることか。

 猛暑がやってきましたね。
あまりに暑くて異常現象がおきているのではないかと心配になる。

 あんなに散歩大好きのハルもさすがに照りつける太陽に辟易気味らしい。主人を駅に送った後に お散歩しよう。と声をかけても車の後部座席から積極的に動こうとしないのだ。いつもは尾っぽをぶんぶん振って「早く行こ行こ。」とせかす君なのに。

 足の短い君は照り返しも確かにきついよね。
他の季節にはないストレスも加わったお散歩の後、「今日のノルマはもう終えたよ~」という感じで、ハルはクーラーのきいた部屋であおむけ状態でお昼寝している。

 今日は金曜日の午前中。めったなことではこの時間家にいることはない。
気合を入れてバレエのお稽古に励む日なのだ。

 一ヶ月前くらいからの膝の故障。それについて「自己治癒期間はバレエ禁止。7月いっぱいまでね。」と、お医者さんに言われたのだ。なので バレエを休み今ブログに向かっている、というわけである。

 昨日待ちに待ったものが到着した。
電子辞書 である。
何日か前に、物欲が最近ない・・・とかブログの中で言っておきながら、ちゃっかり欲しいものを買ってしまった。

 家庭教師の生徒さんが、高校生用バージョンの電子辞書をお父さんに買ってもらったことがきっかけ、という子供じみたもの。英語を教えているさなか、その辞書のすごい機能を見るたびに憧れが募っていったのだ。

 量販店でカタログだけもらって、価格.comで安いお店を探し、代引きで注文した。

 なんて頼りになるヤツなんだ。君は。

 いつでもまかしときな。とどっしりしている。表現に詰まったとき、英語 日本語 どちらでも、キーワードをいくつか入れることで複数辞書に検索をかけてくれるという親切ぶり。

 例えば、私は 「自然の恵み」の適訳を考えていた。自分では 「the blessings of nature」が思いうかんでも ちょっとしっくりこない感じ。

 で、「自然」「恵み」でキーワード複数検索にかけてみると 「the bounty of Nature」にたどり着いた。

 オバマの就任演説をはじめ、有名な演説が音声でも聴ける。日本、世界名作が何百と収録されている。夕飯に困ったら料理の本が2冊はいっている。

 重きを置かなくてはならない英語の辞書や英語関連の参考書は、プロフェッショナルと銘打っただけあってこれでもかという充実の仕方。

 勉強できる準備は完璧に整ってしまった。
もうやる以外ないのだ。

 高かったけど、よく考えるとちっとも高くない買い物をした気がする。
気がする・・・というのは、たぶんこれからの私の使い方にかかっているからなのね。 きっと。


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