ずっと音楽を聴けないでいた。
これまで途中何もできない一時期を挟みながらではあるけれど、ある時から映画も観始めたし本も読み始めた。なのにずっと音楽を聴く気になれずにいた。
何きっかけだったのか・・そうだ、テレビ台のガラス戸棚や引き出しを整理していたら昔のCDが
紛れていたんだ。チックコリアの return to foreverと Ann Sally のVoyage(BGMに最高です)。
アンプの電源を入れ、イジェクトボタンを押す。
あのギューンというようなCDホルダー部分の飛び出し音が妙に懐かしい。
CDケースのおへその部分を押しながらCDをケースから引きはがすときの緊張。小さくカチリと音がする。
CDをホルダーにそっとのっけてホルダーが飲み込まれて収まるのを待つ。
再生ボタン・・
久しぶりに聞いたチックコリアは優しかった。
いまだズル向け状態のあらわな私の無数の傷に、寄り添うように近づいてきてくれた。
緑むせかえるような熱帯雨林、自然のただなかにいるような感覚に落ちて、最後まで身じろぎもせず聞いてしまった。
フュージョンとかクロスオーバーはあんまり好きではなかった。
テクニックに走っているような気がして。
でもチックコリアはテクニックだけじゃなかった。その偉大な世界観に救われた。
そうだ、今の私が聞きたいと思うものを探していこう。
生まれたての赤ん坊になった気持ちで、もう一度洋楽を60年代あたりから聞きなおしていこ
う。
ということで、アマゾンプライムのサブスクライバーである私は、アマゾンミュージック聞き放題を大いに利用して、まず60年代の音楽をBLUETOOTHで飛ばして我が家のスピーカーを振動させ続けています。
昨日はビートルズデイ。
Drive my car Nowhereman Black Bird Free as a bird Because Something
これらが今の私のお気に入りのナンバーです。
これに加えて有名な Ticket to ride。思ってたのと違って奥深かった。
あ、あと甘いもの好きの私としては Honey pie と Savoy Truffleも添えておこう。
以前ストロベリーフィールドがすごく好きだったのはメロディーと柔らかい感じが好きだった
のに、今聞くと「イッテル」 音楽だなって思う。心がざわつく。鳴らない不協和音が聞こえて
来る。
現実への違和感を契機に、日常の向こう側、異なる何かをみすえたサイケデリックミュージック
の影響を大いに受けたのはビートルズも例外ではない・・と何かに書いてあった。
サイケの時代はもっと色々聞いてみたい。
だってドラッグなしで飛ぶ・・という健康的生活をぜひしてみたいから。
来週はストーンズ聞こうかなと思ってる。