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日々の生活から気になる事柄やものたちを、日記を通して紹介していくサイトです。水曜日には「やわらかい英文法」と題して、英語に関することを載せています。(平成23年3月現在)
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ごそごそとお散歩用トートバックをかき回していたら、まあるくて硬くて平べったい物に指が触れた。

 顔面に、カーッと血流が増えるのを感じながら、すばやく取り出すと、失くしてしまって二度と会えないと思っていた「カメラキャップ」が姿を現してくれた。

 部屋のどこかに置いたと思っていたのは間違いで、お散歩帰りのバックから使うためにカメラを取り出した時、無意識にバックの中に入れてしまったのだ。

 キャップひとつのことなのに、私はとても明るくなった。
裏を返せば、キャップひとつで私はどこか暗かったのだ。

 代わりを注文してみたものの、まったく同じものは手に入らないとわかり、2~3日したら届く「でこぼこの豚の鼻」みたいなので我慢していかなきゃならないと、あきらめていたんだ。

 そんな感じで、幾分どんよりしながらクリスマスツリーを出した。
うっかり出し忘れていたら、「今年はまだツリーが出てないんだね。いつもならもう出てる頃なのに。」とダンナと娘でコソコソ話していたらしい。 そんなに興味があるようにずっと見えなかったので、その反応は意外だった。

 毎年、毎月、毎日と、繰り返される行いは、長い時間と混ざり合って すり込まれていくものなのね。 子供が生まれてから今までの23年間、23回目のツリーです。















 

 
フタをなくした保存ビンは、素っ気無い入れ物に成り下がる。

圧力鍋もおもりがなければ、図体のでかい、ただの鍋でしかない。

 不注意な私が、がちゃがちゃと生活し始めると、何かを取りこぼしたり 何かが何かに紛れ込んだり 生活全体が混乱する確率が、一気に上昇する。

 ある物全体のごく一部でありながら、その小さな部分がそのものの存在の要である・・そういう小さな物たちがどこかに紛れて姿を消してしまうので、私はとても困るのだ。

 大事なカメラのレンズキャップがみあたらない。
2~3日前に、タルトタタンの写真を撮った時にはずしてどこかに置いたはずなのだから、絶対家の中にあるはずなのに、いくら探してもかくれんぼから出てきてくれない。

 おもりを無くした圧力鍋は、玄米を炊く能力を失い、実力を出す場を奪われて、うなだれている。しょうがなく ひとまわり小さい圧力鍋を生協で購入した。

 自分の非を棚にあげ、こんなに物がなくなるなんて、それはたぶん家のどこかに小さな隙間があって、そこに誘われた私の物達がスルリとそこに落ちて、別世界に行ってしまったのではないかと本気で思うのである。

 探しても見つからなかったものたちに、もしももう一度会えるなら、たとえ交通の便が悪かろうが、時間がかかろうが、私はその再会の旅に喜んで出かけるだろう。

 目の前にありながら 壊れ行くものもある。
長年使っていた、お気に入りの 陶器の冬鍋がそろそろ危うい。
これも 他ならぬ ふた が危ういのだ。

 買ったばかりの時に、不注意でまっぷたつに割ってしまったフタを、瀬戸物用のボンドでくっつけて何年も使ってきた。

 二人と一匹の生活も間近である今、少し小ぶりの鍋に買い換えようかと思っている。

 ふた と おもり は、大切です。

















 



 



 



 どちらも車の中で信号待ちをしている時だった。

目前で、一秒前にこの世に存在していた命が、一秒後には絶たれていた。

 数年前にはお年を召したご婦人が、そして、数日前には小さなかわいい黒猫ちゃんが、それぞれ不注意な対向車と、そしてバイクの犠牲となったのを目撃してしまった。

 ところが、あれだけショックを受けた数年前の事故を、今ではほとんど思い出さなくなってしまっている。時々現場を通るときに身を引き締めるくらいの程度に、もはやなってしまったのだ。

 数日前の黒猫ちゃんの事故の直後、駐車場の車中で、さんざんぱら泣いて、その日は一日中、思い出してはじめじめと泣いていたのに、今ではひとつの出来事として片付けようとしている自分がいる。

 出来事そのものが、日々とともに薄れていくのは、ありがたいことでもあるのだが、その反面 忘れてはいけないんじゃないかという思いもあり、「覚えていて思い出すんだ」と自分に言い聞かせたりもしてみる。

 不思議なことに、出来事そのものは、そのように意識的に喚起する必要があるわけなのに、そのとき自分が心にずっしり感じたことは、流れる時間とは無関係に、逆に研ぎ澄まされていく。

 当たり前の日常が、一瞬で消え去るという無常観。

他の死にささえられて成り立つ、自分の生 というもの。

手のひらを合わせたときの 両手のぬくもり。

猫ちゃんの分も、ハルをかわいがるんだ。という稚拙な思い。

心で口ずさんだ鎮魂歌。

すべては、自分の血となり肉となり、私の中で生き続けていく。

 



 
 「それは紛れもなく バナナ だわ!」

これを聞いて 日本人なら あの黄色い皮に包まれた、細長くカーブしたやわらかい多肉質の果物を思い出すことでしょう。

 英語のニュースや真面目なお話ばかり聴いていても、生活感のある英語にはなかなか触れられないことを痛感し、最近では Fox Bs でやっているオーディション番組やアメリカドラマを観て楽しんでいる。

 Banana が 口語英語で、「見事だ、すばらしい」という意味であることは、前にも触れたことが確か ある。オーディションの審査員が、ひとりのコンテスタントの歌を絶賛するために連呼した「バナナ」、正確には 「バナ~ナ」と1番目の 「ナ」 に強いアクセントがあるわけなのだけど、その強烈な単語をここちよく耳に受け止めながら、母国語以外の言語を勉強していく楽しみって、こういうことかな、と思う。

 何年も英語を勉強してきて、英語の家庭教師も長年やってきたのに、そういう普通のやりとりの英語は知らないことだらけ。

 たとえば、ドラマの中で当前のごとく「精神科医」のことを、「shrink」と言うのを聞いて、???が私の頭の上にズラリと乗っかった。字幕と辞書で確認した後、ホーホー と納得するわけだ。 私の知ってるそれは、実に頭でっかちな英単語、「psychiatrist」 なのだが、そんなの誰も使おうとはしない。

つっかえつっかえしか英語をしゃべれない日本人が、そういう大げさな小難しい単語を使うのは、かなり ダサイ のかもしれないね。

 ついでに、ダサイ は、 英語では、 「corny」 がよさそう。
これもオーディション番組で拾い上げたばっかりの 私にとっては新単語。

 たとえば give という誰もが知っている単語がある。
これ、given となると、過去分詞のかたちを取っていながら、名詞になって、
「おきまりのこと」とか「もう決定済みでかえられないこと」みたいな意味になるのも、つい最近知った。

たとえば 会議で、「That's a given.」ていうと、それはもう決定事項でこれ以上話し合う必要がない・・という雰囲気をあたえるらしい。

Hot muggy weather is a given during summer in Japan.
蒸し暑い天候は、日本の夏にはつきものだね。

 その言語が話されている国に住まずに、その言語を習得するには、いろいろ工夫が必要なようだ。



外出先の行き帰り、靴下が湿ってしまうほどの土砂降りに余計な体力を使ってしまったからなのか、夕飯後に抗えない眠気がやってきた。

 バーブラストライザント主演の「追憶」の 最後のシーンを観たいがために、眠気と戦っていたはずなのに、目的のシーンが流れている頃に、すでに私は深い眠りに落ちていたという始末。

 かなり露骨できわどいシーンやせりふ満載のアメリカドラマ、「Sex and the City」の中で、4人のシングルキャリアウーマン達が、この「追憶」の最後のシーンについて興奮気味に語っていた。

 自分から去って行った恋人が、とても普通に見える女性と婚約したのを知って、「なぜ私でなくあの子なの?」と嘆くキャリーに、友人のミランダが「それは実にハブルよ。」と、「追憶」で ロバートレッドフォード演じる役のその名前そのものを、ある象徴であるかのように挙げていた。

 社会派運動に没頭するキャリア女性から去って、かわいらしい普通の女性と一緒になった「ハブル」を、「フェミニストの敵」とまるで同義語であるかのように使っていたのだ。

 彼女たちが言うには、女性にはふたつのタイプしかなくて、それは「髪の毛がクシャクシャの女」と「まっすぐな女」の二種類で、男性はとかく「まっすぐな女」の方に行ってしまう・・とくやしがりながら言っていた。

 そんな見方もあるのかと、何度も何度も観てきた「追憶」を、もう一度観ることになったのに、一番観たかった 彼女たちのお気に入りのラストシーンを見逃してしまった。

 フェミニズムの問題はさておき、半開きの目で観ていたお馴染みの映画で、今まで気がつかなかったことに気がついた。

 バーブラの手指の美しさである。
あんなに長くてまっすぐな指を実際に見たことがないくらい。

 ひんやりと細長いその指に、真っ赤なマニキュアが可憐に似合っている。
そのすごぶる美しい手指が、ベッドで眠る「ハブル」の額に置かれるのを見た時、私は、根本的な男性と女性の違いに 計らずもぶちあたってしまったような気がしたのだ。

 

 

 

 
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